北秋田お山巡り(森吉、真昼、裏秋田駒)(2007.7.27-8.1)


☆期日/山行形式:
2007年7月27日-8月1日 山荘・民宿等利用5泊6日 単独

☆地形図(2万5千分1):
                  森吉山: 太平湖(弘前8号-4)、森吉山(秋田5号-3)
                  真昼岳: 真昼岳(秋田8号-1)、六郷(秋田8号-3)
                  裏秋田駒ヶ岳: 秋田駒ヶ岳(秋田2号-3)

☆まえがき
    ここ数年の慣わしで夏のメイン山行は北奥羽への山旅にした。
北の山は原始の自然の残り香をとどめ、山麓のいたるところに鄙びた温泉がある。
とりわけ、昨年踏破した乳頭温泉から網張温泉までの、葛根田川源流域を囲む中央分水嶺-裏岩手稜線は、"北" の栂海新道飯豊連峰朝日連峰、紀伊の大峰南奥駈など同じようにタフで美しい大縦走ルートだった。

この結果、八幡平から岩手山・駒ヶ岳にかけての山域で未踏の尾根筋は、僅かに裏秋田駒の湯森・笊森山から千沼ヶ原を経て乳頭山までとなった。
今年はこの部分のトレースと、南北に隣接している山域の真昼岳と森吉山とを組み合わせて歩く計画を立てた。

  森吉山はこのあたりを歩いていると至るところから眺められる大きな山で一度は訪ねてみたいと思っていた。
真昼岳の方は、どうにか工夫して登りたいと思っている和賀岳をはじめ、いくつかの魅力ある山を擁している真昼山域の偵察である。

夢見心地の千沼ヶ原から乳頭山への縦走路に上がると、あたり一面お花畑だった    (クリックで拡大します)

☆概況
    梅雨明けの遅延を想定して山行期日を設定したのだが、読みが不十分だったため梅雨末期の不安定な天候と衝突。  空模様と日程の擦り合わせに苦労した。
幸い、日程に余裕があったお蔭でなんとかやり繰りし、計画の主要な部分は無事に完遂できた。


◇最初(2日目)の森吉山では頂上真近かの地点で強雨に遭って反転し、登頂しそこねた。
森吉山の詳細記録を見る


3日目の真昼岳は一時的に天気が回復した。
登路の赤倉尾根上半部は霧の中だったが、頂上に登りついた頃から徐々に雲高が上がり、仙北平野を俯瞰した。
善知鳥への下降点に向かって頂稜を辿っているうちにさらに雲高が上がり、和賀岳と思われる山影をはじめ、周囲の山々を見ることができた。
真昼岳の詳細記録を見る


4日目は途中休養の日として、ささやかな観光をしながら、田沢湖高原温泉に向かった
払田(ホッタ)の柵跡は、8世紀に構築されたみちのくのアラモの砦で、思わぬメッケモノだった。
角館の武士屋敷は商業化が進みすぎているように感じたがそれなりに楽しみ、歴史を学ぶことができた。
払田柵跡・角館の詳細記録を見る


5日目は今回の主眼である千沼ヶ原・乳頭山を目指したが山上の天気が悪かったので湯森山から焼森へ転進して、コマクサの群落を見たあと下山し、午後は温泉保養に努めた。
湯森山・焼森の詳細記録を見る


最終日は今回最高の好天に恵まれた。
あらためて千沼ヶ原・乳頭山を目指し、早朝のシャトルバスで駒ヶ岳駒八合目に上がった
湯森山から北に向かう県境稜線は緩やかにうねる這松・笹の尾根で、要所に湿原が散在し、広大な展望が得られた。
笊森山の背後にある
千沼ヶ原は、数多くの池塘が散在する美しい高層湿原だった。
湿原を囲むオオシラビソの森の背後に岩手山を望み、夢見心地の休息を楽しんだ。
笊森山北面を横切って縦走路に戻り、乳頭山に向かうところには広大なお花畑が広がっていた。
希な美景と巡りあい、 老いてなお山を歩ける幸せに感激した。
笊森山・千沼ヶ原・乳頭山の詳細記録を見る

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