直線上に配置

朝日岳-犬ヶ岳-白鳥山-親不知[1]
(2002.9.1-5)

☆ 山行日/スタイル
2002.9.1-5 営業小屋/避難小屋利用 単独

☆ 概況
十数年前、登山を再開して間もなく、白馬岳の北の名峰 朝日岳と天険親不知とをつなぐ県境稜線を辿る栂海新道が開かれた事を知った。 避難小屋泊まりの長丁場だが是非一度歩いてみたいと思っていたが、ソロソロという時期に胃癌の手術を受ける事となった。 体力的にちょっと無理かなぁと、一時は諦めかかったたのだが一昨年の夏、一か八かだと出かけてみた飯豊連峰はなんとか無事に歩き切る事ができた。 これに勇気付けられて昨年は朝日連峰に行って見た。 こちらでも大きな問題は起こらず、豊富な残雪と花に飾られた縦走路を楽しく歩いて帰った。 体力を要する大物縦走ルートとしては栂海新道だけが残った形となったので今年の夏のメイン山行としてチャレンジすることにした。
このルートは最後に海抜ゼロまで下って終わると言う点に特異性がある。 盛夏の日本海側はフェーン現象も手伝って炎暑の日が多いからウッカリすると熱中症になりかねない。 朝日岳も人気が出て来て混むようになっているらしいので、"夏休み" が終わる9月まで待って出掛けるスケジュールとした。
 実際に歩いた結果は、蓮華温泉から朝日岳への1300m 程の登りと、久し振りに背負った食料や宿泊装備の重さとではじめにバテて、そのあとはろくろく食べ物が喉を通らない状態となったが、幸いなことに天候に恵まれ、犬ガ岳と白鳥山の稜線上のふたつの避難小屋に二泊して計画を完遂した。 苦しい縦走だったが、夏の名残りの花々が咲く湿原と、海と山の雄大な展望と、霧に煙るブナ林の風情など、たっぷり時間を掛けて味わい、労苦を上回る報酬が得られ、思い出深い山行となった。
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長栂山頂上では幾重もの湿原と犬ガ岳方面へ連なる山々への展望が広がった。
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