新潟の低山[2]、弥彦山-新潟-ドンデン山荘(2008.6.16)


☆まえがき
    弥彦山は有名な山だし、これまで何度も近くを通っているのだが、山登りの対象として考えることはあまりなかった。
角田山の計画で新潟の山のガイドブックを見ていたら、すぐ隣のページが弥彦山の案内で、半日もあれば十分登降でき、頂上の展望もよいと書いてあった。
角田山の翌日の午前、佐渡に渡る前に登ってゆくことにして弥彦に宿を取った。


☆行動記録とルートの状況

  朝早目に朝食を済ませ、サブザックを背負って宿を出た。

まず弥彦神社に参詣した。
出雲と繋がりがある非常に古い神社で、弥彦山を背に美しい社殿があった。
冬の北西季節風を遮ってくれる弥彦山を奥の院として祭る里宮と言うことになるのではないかと思った。

  神殿の横手に出て山に向かう道を進むと登山道入り口の鳥居があった。

  登りは時間を節約するためロープウエイを使う積りだったのでそのまま進んで行くと間もなく山麓駅が見えてきた。

  ロープウエイはちょうど運行を始めようとしていたところで、この日最初の客として山に上がった。
  山頂駅の裏の尾根上の広場に出ると海の向こうに佐渡島が大きく見えた。(表紙ページのパノラマ写真)

  左手に緩やかに登って行き、僅か下ったところが九合目鞍部だった。

  そこからまた緩やかに登ってアンテナの立つ小ピークをふたつ過ぎた次のピークが御神廟のある頂上だった。

(画像をクリックすると拡大)
  御神廟の前は柵に囲まれた広場になっていた。
正面が寺泊の海岸で左の写真のように日本海の海岸を縦観できた。

  右手遠くは佐渡島、左手には越後平野が広がり、その背後に山並みが霞んでいた。
地元の人が来ていたので尋ねてみたら一番高い山は守門岳で寺泊の先の遠くに霞んでいるのは妙高、立山・剣あたり、と言うことだった。
山並みが海に没する所は親不知のあたりかも知れないと思った。

  十分に展望を楽しんだあと、下山を開始した。

三々五々登ってくる人たちとすれ違いながら歩いて九合目鞍部から山道に入った。
ウイークデイだが登ってくる人が意外に多く、頻繁にすれ違った。

  二人の名前と、千回登拝記念の文字を刻んだ合目石が立っていた。
7合目は岩の間から滲み出している水が飲める水場になっていた。

  五合目は狭い尾根の背に石の鳥居が立っていた。

  鳥居の下はかなり急な斜面になっていた。
何度もジグザグを繰り返しながら高度を下げた。

  谷底に下りついた所に茶店があった。
店番の親父さんと常連らしい客が話をしていた。
  思ったより順調に山を下れ、11時前に宿に戻ったが、昼過ぎまで弥彦線の便がなかったので、近くの "もみじ谷" 公園を見に行って時間を潰した。
トンネルを潜った先の谷はカエデ系の樹木に埋まっていて秋の美しさが想像された。
  公園の下手から出た所は駅前広場の端だった。
広い駐車場の向かい側に宮造りの駅舎があった。
宮造りの駅舎は全国的にも数が少ないらしい。

  宿に戻り、預けてあったザックを受け取って駅に行き、弥彦線、越後線を乗り継いで新潟に向かった。
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☆あとがき
  弥彦山は足慣らしの角田山と、本番の大佐渡縦走との間の中休みとして軽い気持ちで登ったのだが好天に恵まれ、頂上御神廟で素晴らしい展望を楽しんだ。
山は神域とされてきたため乱伐に遭わずに済んだようで、自然林が残されていた。
隣の角田山もそうだったが、地元の人々に愛され、日常的に登られているらしいのも良い事だと思った。

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