直線上に配置

新雪の阿武隈登り歩き[3]
(2002.12.10-13)

12月11日: 大滝根山
 午前中は時々雪という予報が出ていたが朝空は晴れ上がっていた。 星の村ふれあい館は洋室だったが客室設備はアーバンンホテル並みで快適だった(左)。
 鎌倉岳を上回る積雪を予想し、少しでも労力をセーブするため登山口までタクシーを利用することにした。 幅広の舗装道は除雪されているがほぼ全面雪で覆われ、所々が凍結している。 パラグライダー発進台やキャンプ場のある仙台平(ヒラ)の肩を回り、山の裏側に入って行った所に仙台平登山口の道標が立っていた(下)。 まわりの積雪量は10cm 程。 杉林の中の登山道にはトレースがあった。
昨日かおととい、5〜6人が通ったようだ。 地形は緩やかだし天気も今の所は上々なので気分良く進んで行く。 水流を渡ってひと歩きした所で左へやや急に登って尾根を乗越す。 左前方の樹木の隙間に大滝根山が見えた。 尾根の左側をほとんど水平に進み、僅かに緩く下った所がブナ平だった。 積雪は20cm まで増えたが先行パーティ休憩した時にあたりを踏み固めてくれていた。 雪の中に腰を下ろし、テルモスのホットレモンを飲む。 久し振りに着けたカモシカ頭皮の尻革が快適だ。 三十年もの間、山友の所に行っていて帰ってきた物で、欧州アルプスも見てきた古強者だ。
先に進むと両側の木の枝にびっしり雪が着いてトンネルになっている(左)。 今日はほかに誰もいないようであたりは森閑としている。 尾根が細まり、続いて傾斜が急になる。 "蟻ノ戸渡" は二個所にスラブが露出している鎖場だ。 先行パーティは直登を避け、脇の潅木との境を登っている。 さらにひと登りで送電線鉄塔の立つ展望点に出た。 夏井川谷とそれを囲むなだらかな山地の広がりが一面雪景色になっている。 まわりの積雪は3、40cm 位まで増えたがトレースのお蔭で楽に歩ける。  さらに進むと傾斜が緩み、雪のトンネルの先からレーダアンテナのモータ音が聞こえて来た。 鉄柵に突き当たり、左手に回り込んで行くと峰霊神社があった(下)。
石祠の台座に腰を掛けさせてもらって暫く休んだあと下山を開始。 展望を期待していた送電線鉄塔下に着いた時には小雪模様になっていて視界が妨げられ、写真にはならなかった。 ブナ平で小休止して登山口に戻り、さらに宿舎まで歩いて名物というエゴマの胡痲ダレウドンを食べ、菅谷駅へ下った。

<タイムレコード> 星の村ふれあい館=[TX30min\1480]=仙台平登山口(9:30/35)-ブナ平(10:25/30)-大越ルート合流点(11:10)-頂上峰霊神社(11:25/35)-ブナ平(12:10/25)-仙台平登山口(12:50/55)-星の村ふれあい館(14:05/50)-(15:20)菅谷駅[15:46]=[15:57]小野新町駅(0:05)小町温泉{O太屋旅館}
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