私の愛用 Windows ソフト (5)   Y.Saida

(Updated Jan.30, 2009, Org. Sept.18, 2006)

◇ 私にとって、最も重要なパソコンの利用目的は山歩きである。
地形図の取得や山岳展望のシミュレーション、遠い山間僻地の情報集めや山行記録の取り纏めの欠かすことのできない道具となっている。
また、最近のインターネットコンテンツの発展における最大級のイベントのひとつと思われる、地図情報、衛星写真情報サービスに関わる情報との関わりも記す。
プログラム名 機能/特徴 および 所在

山岳展望シミュレータ

カシミール
(フリーウエアー)
  標高メッシュデータから山岳地形を生成するとともに特定地点からの山岳展望をシミュレートするフリーソフト。
国土地理院が提供している数値地図をはじめ, スイス地理局の数値地図, 米USGSの数値地図など、世界中の地形データを利用できる。
  地図ブラウザと 山岳展望シミュレーション機能を基本として, 風景CG作成機能, GPSデータビューワ・編集機能, 鳥瞰ムービー作成機能などの盛り沢山な機能を備えていて、日本発フリーソフトの横綱級と思う。

  長年月にわたってバグ取りと機能拡充が行なわれてきた結果、商業ソフトを含めても抜群の強力さを誇るツールに発展した。
三次元地図ナビゲータとして山以外のさまざまな分野でも利用されるようになり、テレビなどでも時どき、このソフトで作ったと思われる画像を見かける。
   (http://www.kashmir3d.com/)

  実業之日本社からガイドブックが刊行されている。
付録 CD-ROM に50mメッシュ標高データや各種地図データが収録されているので必要データの収集とインストールの手間を省ける。
シリーズ3冊を揃えれば全国の20万分1と5万分1地形画像図が揃うので非常に経済的だ。
  さらに、国土地理院の2万5千分1地形図閲覧サービスのビュ-アーが組み込まれたので、とかく図幅の端っこに表示されがちな山岳が紙面の中央に来るよう調整したカスタム地形図が作れるようになった。

  また、最近 Garmin 社のハンディー GPS (GPSmap60CSx) を入手したのだが、山中で行動した軌跡のトラック線と地形図を重ねた上にデジカメ写真を撮影時間情報によって配置する作業がごく容易に行え、山行記録を纏める楽しみが一段と増した。


国土地理院地形図閲覧

電子国土
(無料サービス)
    以前は国土地理院から出ている2万5千分1地形図画像CD-ROM (各7500円) を、(株)デージーエス・コンピュータの地形図画像ビューワー(http://www.dgs.co.jp/) で閲覧したり、カスタム版山岳地図を作成するのに使っていたが最近は日本地図センターの地図情報閲覧サービスが充実してきている(http://www.jmc.or.jp/)のでそちらに移行している。

  特にオープン方式で開発が進められている "電子国土" 地理情報閲覧サービスは、ベクター地形図を提供しており、縮尺1万5千分1から数千分1の範囲で鮮明な地形図を作成できる。
印刷サイズが A4 用紙一枚に制限されるので広域図には向かないが、山域局部の詳細な地形をチェックする地図を作るのには大いに役立つ。
アドレスは、http://denshikokudo.jmc.or.jp/ で、 IE7 に 専用の Active X プラグインをインストールする。
少し遅れたが、Firefox 用プラグインも開発され、こちらでも問題なく閲覧できる。



Google Maps
オンライン地図

(無料サービス)
  紙に印刷した地図はどんなものでも、購入したときにはすでに古地図になっている。
ネットで配信される地図の最大のメリットは、鮮度が高く、実体との乖離が少ないことである。

  以前は有料のオンラインサービスを利用していたが、今は Google が非常に優れた地図情報サービス Google Maps を行っているのでそちらに乗り換えた。
山間僻地の情報が薄いのは変わらないが、普通の地図と航空写真と地形図を随時切り換えて見られることは素晴らしい。

  さらにアカウントを取得してマイマップ機能を利用すれば、ポリライン・ルート線、ポイントマーカ、リッチテキスト・コメントボックなど、非常に実用価値の高いカスタマイズがいとも簡単にやれるようになる。
  これらの操作はすべてブラウザー経由なので、OS の如何に関わらずまったく同一の操作になるのが嬉しい。

  Google Maps を利用するようになって峠越えや里道歩きの記録作成が画期的に進歩し、記録を纏める作業も、できたものの閲覧も、非常に楽しくなった。

  最近 Picasa にデジカメ写真を地図に配置する GeoTag 機能が入った。
今後は非常に利用価値が高くなってゆくのではないかと思っている。


衛星写真地図サービス
Google Earth

(無料サービス)
  Web2.0 のコアーテクノロジーとして急速に拡大している Google のユニークなサービスの代表的なもののひとつに "Google Earth" がある。

  あたかも超高性能な航宙機に乗って宇宙空間から地表近くまで舞い降り、周囲に重力バリヤーを張って自由自在に飛び回っているかのようなファンタスティックな感覚を楽しめる擬似3D画像ビューアーである。

  Version 4 になってコンテンツ・プログラム機能ともに大幅に充実し、こんな凄いの只でいいの?、と聞きたくなるほどのものとなった。
  Panoramio に掲出した写真のインポートのほか、$10払って Plus バージョンにすると GPS トラックの表示や、GeoTag 付きの写真のマッピングが簡単にできるようになり、Google Maps と  Earth と、どっちを使おうか選択に迷うほどになる。


衛星写真地図サービス
NASA World Wind
(無料サービス)

  "NASA World Wind" の方は衛星写真だけでなく、リモートセンシングで収集されたさまざまな地球環境情報の表示、月球儀、火星儀、金星儀など、百科事典のように盛り沢山で、いくら見ても見切れないと思うほど膨大な画像情報リソースである。

  手っ取り早く全貌を知りたいときは、下のガイドブックが役に立つ。
(株)毎日コミュニケ−ションズ 古旗一浩
"World Wind NASA が作った究極の衛星地球儀ソフト"
ISBN4-8399-2041-9 C3055  \2800+Tax


写真アルバム
   スクリーンセーバ

ゴン太の
    スクリ−ンセーバ
(フリーウエアー)
  長年山歩きをしている間に撮り貯まった写真のアルバムでスライドショウ式のスクリーンセーバを作ってみたいと思った。

  Windows XP 機は標準機能だけで"百変千化" 程度の変化をするのができたのだが、Windows 2000 機にも似たようなスライドショウセーバを仕込むべく、PDS アーカイブの中を探したら、
ゴン太のスライドショーセーバー というフリーウエアーが見つかった。

  Visual Basic 5 のランタイムをインストールしたり、4000×3000以上の画像はすべて縮小しなければならないなど、少し手が掛かったが、112種類もの画像書き換え方式とフォルダー内に納めた160駒程の写真とをランダムに組み合わせて、変化に富むスライドショーセーバを作る事ができた。

    なお、類似の機能を持ったシェヤーウエアーにLovelyPhoto(V.3.2) というのがあり、下のアドレスから入手できる。
http://hp.vector.co.jp/authors/VA037705/lphoto10base.htm

こちらにも画面数30以下という制限付きながらフリー版がある。

野鳥の啼き声など
マルチメディア野鳥観察
(CD-ROM 図鑑+入門解説ほか)
  広大な展望や美しい山の花と並んで、さまざまな野鳥との出遭いは、山に入ることによって得られる大きな楽しみのひとつだ。
好奇心旺盛で、人が歩いている後を追ってくるのもいたりして、時には面白いやり取りがあったりするのだが種類を覚えようとする意欲が乏しいため、いつまで経っても聞き分けができない。

  アスキー出版局、1995年版という "太古の遺物CD-ROM" をドライブトレイに乗せることがたまにあるが絵も音もちゃんと出て来るので幾らかは怠慢ジジィの頭の刺激になっている。

  最近、書棚の古い文庫本の間に "新日本百景発売記念オリジナルテープ 鳥の声で聞く自然歳時記" というカセットが挟まっているのを見つけた。
LPレコードのデジタル録音をするシステムにウオークマンを繋いで録音していたら、"絶滅の危機にさらされているトキも ..." というナレーションの付いた啼き声が入っているのに気がついた。
歴史的な "貴重品" かも、と思って調べてみたら、集英社から1987年(昭和62年)に "自然歳時記新日本百景全4巻" が発行されていることが分かった。
この啼き声が録音されたのは1980年前後ではなかったかと思われる。

  このテープを録音したあと、1969年にNHKが出した "季節の小鳥" という 3枚組の LP レコード(Polydor MB-9015-9017) を持っていたことを思い出した。
この一覧表のアップデートが終わり次第、それらのデジタル録音を行う予定である。

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