私の愛用 Windows ソフト (1)   Y.Saida

(Updated July22, Jan.30, 2009, Org. Sept.18, 2006)

◇ネットのこちら側での操作のほとんど全ての起点になっているファイラーを始めとして、日常的にお世話になっている常用基幹ソフトを並べてみた。
これらは、Windows 起動に伴ってスタートアップするか、ホットキ一発で即座に立ち上がるか、マウス右ボタンクリックで表示されるコンテキストメニューから呼び出すか、にしてある。

プログラム名 機能/特徴 および 所在

ファイラー/ランチャー
Total Commander
(シェヤーウエヤー)
  かつて、Windows に付属しているファイルエクスプローラを拡張して、パソコン操作の大部分を行っていた。
Windows 2000 pro は非常に出来の良い OS だと思ったのだが、エクプロ-ラが時々、ハングアップもどきの状態になる、と言う問題があった。
取り扱うファイルが数万件を越すようになるとファイルリスト画面表示のリフレッシュがうまくできなくなるようだった。
  日常的な操作の起点が頻繁にこけるのは耐え難い。
Tips 本が奨めるレジストリーの設定変更など、種々回避策を講じたが捗々しい効果が得られずにギブアップ。
  国内外のさまざまなサードパーティ系ファイラーを試した結果、このスイス製のシェヤーウエアに行き着いた。
  高機能なのに早く、まず "落ちる" ことがないし、古風な2ウインドウ形式が好きで愛用している。
help は英語のままだが、コマンドメニューは Language Pack で日本語にできる。
カスタマイズの自由度が高く、ファイル操作で、できないことはほとんどない。
  最もよく利用している機能は、フォルダー同期とプログラムランチャーとFTP だが、最近は、デュアルブートモードで導入した Linux のパーティションにアクセスするときにも使っている。
FTP の使いやすさは特筆もので、このサイトはじめ、ウエブ・コンテンツの管理はすべてこれでまかなっている。
  (http://www.ghisler.com)


エクスプローラ
        拡張メニュー

Explorer Menu
(シェヤーウエアー)
FileMenu Tools
(フリーウエアー)
  ファイルエクプロ-ラー上で右クリックしたときに出てくるコンテキストメニュー機能を大幅に拡張するユーティリティーである。
Win95 の初期に開発され、随時アップデートを積み重ねて現在に至っている。  表には出てこない地味なソフトだが PC の操作性改善に絶大な効果がある。
  標準ファイルエクスプローラのハングアップに悩まされるようになるまでは、これと、さらに僅かに足らない部分は、TweakUI を日本語化したものをエクスプローラに仕込んでもろもろのファイル操作の用を済ませていた。
  今使っている Total Commander もこれによる機能拡張の恩恵を蒙っている。
特に使用頻度の高い機能は、パス、ファイル名、あるいはファイルリストをクリップボードに読み込む機能と、ファイル日時の編集だ。
  (http://homepage1.nifty.com/mt_wide/)
  なお、2008.8.31 に UNICODE版 "拡メ シリーズ" が発表され、同時にエクスプローラ拡張メニューは Ver 3.0.0.0 に更新。 フリーソフトとして無料で使用できるようになった。

  類似の拡張ユーティリティーとして FileMenu Tools というフリーウエアーがある。
Explorer Menu  の VISTA 対応が遅れたのでその代りを務められるソフトを探しているうちに見つけた。  、VISTA(X64) でも問題なく使える。
最新版は 5.5 (31/1/20097) で、http://www.lopesoft.com/en/
から入手できる。
サイトの様子からネイティブはスペインと思われるがランゲージパックで日本語化できる。


ファイラー/ランチャー
まめ File 4、5

(フリーウエアー)
  AMA Soft が提供しているフリーの高機能ファイラー。
ダウンロードページに作者が出している紹介文には次のようなくだりがある。
"ライフワークのごとく作り続けている、エクスプローラ風の高機能ファイル管理ソフトです。
使いこなせれば、大幅にPCでの作業効率が向上しますが、あまりにも高機能すぎるので、初めての人は全機能を使いこなそうなんて思っちゃいけません。"
 (http://www6.plala.or.jp/amasoft/soft/index.html)

  UNICODE文字に対応し、タブ切り替え型のウィンドウ操作、MDI、デュアルウインドウモード内蔵ということで上記 Total Commander にかなり接近した。
  チョッと味見した程度で使い込んでいないが、タブ機能を備えた2画面モードが使いやすく纏まり、ランチャ機能も充実しているので利用価値が高いと思う。


バックアップ同期ツール
Copyto Syncronizer
(シェヤーウエアー)
  さまざまな個人情報資産は適宜分類した上で大容量ハードディスクに一括収納しておくのがもっとも便利なのだが、ウイルスやディスククラッシュによって一瞬に喪失する危険を抱えることにもなる。

  どのようにしたら掛けがえのない情報資産を保全できるのか、と言う重大な問題に対して、パソコンメーカもマイクロソフトもまことに冷淡で、捗々しい情報を提供していない。
まさに自己責任の荒野に放り出されているのだということを認識し、各自の資産を守る手だてを講じなければならない。

  我が家ではホーム LAN に複数のPCを接続しているが、それぞれに OS とは別のデータ専用ハードディスクを設置し、頻繁に相互同期バックアップしている。
さらに、外付けの大容量のUSB ハードディスクも用意し、随時そちらへもバックアップを行うから、データを喪失する可能性はほとんどゼロに近い。

  このようなハード環境で頻繁に行うバックアップ/同期操作を容易・確実にするためのツールは、長年にわたる試行錯誤をへて "Copyto" と言うファイル・シンクロナイザーに到達した。
   (http://www.kish-d.com/index-j.html)
 指定フォルダの相互比較、その結果に基づくコピー/同期/相互バックアップなど、所定の処理をGUIで設定し、そのスクリプトにプロジェクト名をつけてデスクトップに保存すれば、2回目以降はそのアイコンを叩くだけで同一のバックアップ処理が実行できる。
要すればタスクスケジューラで自動的にバックアップすることも可能だ。

  現行の V3 シリーズは長期のベータテストを経てメジャー・バージョン・アップとなった。
先行バージョンに比べて一段とユーザフレンドリーになり、安定性も高まったように思われる。
V3.10 で正式 VISTA 対応となった。

  類似機能のフリーソフトとしてWindows系最速を標榜している
"FastCopy"() や "BunBackup" などがあるがチョッと味見程度のことしかしていないので、コメントは遠慮する。


テキストエディター

秀丸
( シェヤーウエヤー)
   手に馴染んだ高機能テキストエディターが一本あればPC作業が格段スピーディーに行える。
  秀丸エディター はWindows 版テキストエディターの最古参で、DOS 時代を風靡した VZ エディターに似て、さまざまなマクロやプラグインが提供されているから、好みに合わせていくらでもカスタマイズできる。

  正規表現機能プラグインを組み込んで拡張した grep 検索は、CP/M、DOS 時代から蓄積して来たテキスト形式データベースを引っ張り出して活用するのに欠かせない。
  初版のリリースから20年近くも経っているだろうに今でも活発なサポートが行われ、機能が進化し続けているところが偉い、と思う。
少し前に導入されたクリップボード履歴機能は、最近加わったタブ機能による編集文書の瞬時切り替えと組み合わすと大幅な能率アップができるだけでなく、他のアプリとのデータの即時交換まで可能とした。

  昨今はハイパーテキストエディターの利用度が上がってきているが、ホットキー一発で立ち上がる利便性はほかでは得られない。

  なお、秀丸は Linux 機の Wine Windows Emulator 上でも常駐し、正常に動くことを確認した。 まだホットキーの設定がうまくできていないが、老い耄れ頭で vi や emacs を学ばずとも効率的なテキスト処理ができることが分った。

  類似のフリーソフトがいくつかある中で、"MKエディター" が、シンプルながらひと通り必要な機能を備え、カスタマイズ性も良好なものとして奨められる。

  また毛色が少々違うが "NotePad++ EUC-JP 対応版" () がある。
その名の通り、大幅に強化された Notepad で、海外ではパワーユーザご用達のメジャーな存在らしいのだが、日本語対応がネックとなって国内では普及が遅れていた。
情けないくらい貧弱な Notepad にようやく、おさらばが言えるようになったのかも?
オリジナル版の公式サイトは下記。
http://notepad-plus.sourceforge.net/


テキスト整形印刷

WinLprt
(シェヤーウエヤー)
  古くから秀丸と組み合わせて使っているテキスト印刷整形プログラム。
さまざまなマクロを組み込んだ機能拡張、特に秀丸とのシームレスな連動が可能できる。
文字コード変換機能やアーカイバー機能も備えていてこちらを中軸とするテキスト環境構築も可能だ。
  (http://www.htosh.com/)


ハイパーテキスト
            エディター

ホームページビルダー
(市販ソフトウエアー)
 KompoZer
(フリーウエアー)
  ウエブページの作成だけでなく、さまざまなプレゼン資料など、画文混合文書類はすべてハイパーテキストで作成している。
   IBM ホームページビルダーは、昔買ったIBM ミニタワー機のバンドルソフトの中に初期バージョン(V1.2)が入っていたのが縁で使うようになった。
  初めてホームページを作成したとき、ハイパーテキストのタグなどほとんど知らなかったのだが、それでも曲りなりに見られるウエブサイトが作れたのはこのソフトのおかげだった。
  最近は、自分なりのノウハウもできたので直接タグを書き込んだり、修正したりしているが修正結果のチェックはこのソフトでやっている。

  もうひとつ、このソフトで良いと思うのは、IBM社のサポートがしっかりしていて頼りにできることである。
これまでに数回、少々込み入ったトラブルに出遭っているがその都度きちんとした原因究明が行われ、明快な対策の連絡があった。
  (http://www-6.ibm.com/jp/software/internet/hpb/)

  類似のフリーソフトとして "KompoZer" () がある。
Mozilla Suite の Composer 部を抜き出し、独立アプリケーションに仕立てたものでシンプルで軽快ながら必要な機能を備えた GUI ハイパーテキストエディターである。
日本語化に必要な Language Pack や、わかり易い日本語マニュアルが提供されている。
  KompoZer にはポータブル版の "KompZer Portable" がリリースされていて、USB ポータブルシステムや、Wine Windows Emulator を介して Linux 上で動作させることができる。

  フリーの日本語版ハイパーテキストエディタは色々出ているのだが、どれもこれも、個人の趣味の産物の域を出ていないような気がする。
その中で、Compozer は Mozilla プロジェクトの衣鉢を受け継ぐ正統派のハイパーテキスト・エディターとして初心者にも奨められる。


Website ブラウザー

Mozilla Firefox
(フリーウエヤー)
  インターネットブラウザーでは、IE5 から Netscape、Mozilla Suite、Firebird と遍歴を重ねて来たがようやく Firefox で落ち着いた。
  Firefox には、ウイルスに対する安全、ポップアップウインドウ抑制による快適、タブブラウジングの迅速、アドオンによるカスタマイズの自由など、多くの利点がある。

  以前は IE でないと正常に表示できないウエブサイトが多かったが、標準規約に副うウエブ作法が広まったせいか Firefox だと具合が悪いサイトはあまり見かけなくなった。
いざとなったらエンジンを IE の物にスイッチするアドオンまで出ているし、この頃では MS 社のサイトでさえ Firefox のネイティブモードで何も問題なく表示できるようになっている。
   (http://www.mozilla-japan.org/)

  これからは Cloud Computing の時代と言われている。
ブラウザーの守備範囲が飛躍的に広がり、ウエブ閲覧だけでなく、さまざまなタスクをこなすユーザ・インタフェースとして重要度が高まっているが、最近 V3.5 系にアップグレードされ、スクリプトの実行などが早くなった。

  これに対応して、Apple が Safari を出し、Google が Chrome を、そして MS社は IE8 を出したりなど、賑やかになった。


メールクライアント
Mozilla Thunderbird
(フリーウエヤー)
  Windows メールクライアント最長老組のひとつだった Al-Mail を長年愛用したが開発が停滞したため、Mozilla Thunderbird に乗り換えた。

  ベイス(Bayse)理論に基づく学習形スパムメールフィルタ、アドレス帳管理機能、スペルチェック機能、アドオンによるカスタマイズ性など、使い勝手の良さがセールスポイントだ。 (http://www.mozilla-japan.org/)
  この頃では、スパマー達のあの手この手の工夫による錠前破りに攻め立てられ、内蔵フィルターだけではやや力不足になってきたのかなぁ、と思いはじめたら、プロバイダー(Asahi-net) のスパムフィルターが更新され、99% がた阻止されるようになった。

  VISTA 付属の Windows Mail では、スパムフィルターを内蔵するようになったが、以前の Outlook の使い難さの遺伝子を受け継いでおり、どうも感心しない。

  ただ、ノートパソコンによるモーバイル通信には、Thunderbird は仕掛けが大きすぎる。
モーバイル用の軽快なメーラはどれが良いかと色々試して来たが、今の所は nPOP が最右翼ではないかと思っている。
  10年以上も前、ポータブルコンピュータが出てきたときに開発されたのが年毎に改良され、最近は海外にも愛用者が現れたと聞く。
最大の特徴は、メールサーバに入っているメールのリストだけを読み出し、指定したメールのみ内容を読み出す仕組みにある。

なお、Ubuntu など Linux ノート機でも nPOP が Wine 上で快適に走り、非常にセキュリティの高いモーバイル通信環境が構築できることが分った。


PDF 変換ソフト
Cute PDF、
  および PrimoPDF

(フリーウエアー)
  Adobe が提唱した PDF(Portable Document Format)は便利なフォーマットで、ウエブページを単一ファイルにまとめて保存したり、Word や PowerPoint で作成して化け物のように膨れ上がった画文混合文書を圧縮したり、各種の文書をメールに添付して安全確実に送ったりするなど、さまざまな局面で非常に役に立つのだが、オリジナルの Acrobat が異常に高価で、複数の PC を運用している個人には耐え切れないいコストが掛かるのが困りものだ。

  この状況に目をつけて多数の PDF ツールが雨後の筍のごとく出て来ているが、PDF 活用へ最初の関門となる各種ファイルを PDF へ変換するツールとしてはふたつの良質なフリーウエアがある。

  まず、最も使い易くて良いと思われるのは、PrimoPDF だ。
これは、Adobe の Acrobat Distiller と同じ様に擬似プリンタードライバーとしてインストールされるので、オフイスソフトやブラウザーの印刷メニューから "PrimoPDFプリンター" で印刷すれば PDF が生成される。

またこれと同種のソフトに、CutePDF Writer () というのがある。
こちらは、GNU フリー Ghostscript などの PS2PDF コンバータを別個にインストールする必要がある。
初期バージョンでは、Windows 2000pro/XP でかな漢字の文字が化けて使用に耐えなかったが、V2.3からこれ対する修正が行われている。
上記開発元ウエブからは、CutePDF と GPL Ghostscript とを別々にダウンロードできるだけでなく、両者を同梱した ZIP アーカイブも入手できる。

  なお、最新版の V2.7は AFPL Ghostscript(gs854w64.exe) と組み合わせても Windows VISTA(x86/x64) で動作することを確認した。
Ghostscript は GPL と AFPL とふた種類あり、どちらでも良いみたいだったのだが、最新版の Irfanview(V4.25) は以前と違って GPL Ghostscript でないと PDF プラグインがうまく動かないケースがあることが分ったので AFPL を GPL (gs864w32.exe)に差し換えた。

  PDF 変換だけでなく、PDFの編集を行いたいと言う場合は、英国の Nuance 社が開発し、Source Next が販売している廉価ソフトに "いきなりPDF EDIT" () というのがある。
実勢価格が5千円前後であるにも関わらず、リンクの埋め込み、複数ファイルの結合、テキストの書き込みなど、値段が3倍くらいもする Adobe Acrobat Standard なみの機能があり、パーソナルユーザには十分と思われる。

  フリーウエアの中にも編集機能をただで提供している物がある。
特に良いと思うのは PDF-XChange Viewer () だ。
文字列の修正、強調マークや注釈の追加など、フリーソフトとは思えないほどいろいろな機能を提供し、仮名漢字も正常に扱える。

  なお、最近画像ソフトのページで触れる IrfanView が最近の機能拡張で Ghostscript エンジンを組み込み、サムネイルを含む PDF の表示と画像などの PDF 変換ができるようになった。

ページの先頭へ