VMware で Windows VISTA と共生

(2008.1.28  Y. Saida)

◆まえがき

   昨年の1月31日に日本語版がリリースされた Windows VISTA は、それに先立って盛大な宣伝が行われました。
日頃行きつけにしている近所の自作ショップでも前年末から予約を受け付けていまたので、初期バージョンながら Athlon 64 を搭載した自作機が遊んでいたので64bit 版の VISTA を予約しました。

  リリースの翌日に受け取り即日インストールしたところ、一見、綺麗で良さそうに思えたのですが、暫くいじっているうちにどうも不味いんじゃないの?と言う感じになりました。

  第一に、やたら鈍重です。
さらにこんなんじゃ使い物にならないよ、と思ったのは、何ヶ月たってもプリンタードライバーができてこない事でした。
32bit 版の x86 モード用ドライバーはそれなりに整備が進んでいるようなのですが、64bit 版の x64 モード用はさっぱりです。

  Linux も以前は駄目でしたが、Ubuntu なら最低、エプソン製インクジェットプリンターが動かせます。
VISTA 機に VMware モードの Ubuntu を導入してプリンタードライバー不在をはじめとする機能不全を補うこととしました。

◆ソフトの準備

    まず、VMware用仮想マシン Ubuntu 日本語版をダウンロードしました。
http://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localized/vmware
に Ubuntu 7.10 仮想マシン本体が出ているのでこれをダウンロードします。
前は Torrentファイルしかなかったので Ubuntu 1号機の bit torrent クライアントを繋ぎ、一晩と半日掛りでポツポツ、パラパラとダウンロードし、
ubuntu-ja-7.10-vmware-i386.zip
を入手しました。

  つぎは VMWare Player ですが、これは Windows アプリケーションで、
http://www.vmware.com/download/player/
に行くと、氏名、メールアドレス、VMware の使い道などを聞かれ、お約束事に同意させられますが、その後特段の売り込み等はなく、入用なものを心配なくダウンロードできます。
これを書いている時点の最新版は、V2.0.2 で、ファイル名は、
VMware-player-2.0.2-59824.exe
サイズは 170Kbyte あまりですからすぐにゲットできます。

◆インストール

    一応、Ubuntu Japan のサイトに出ているインストール手引きに目を通しはしたものの、あとはかなり適当にインストールしたのですが、意外に簡単にできてしまいました。

(1) まず Ubuntu 仮想マシンを解凍して出てきた: Ubuntu-7.10-Desktop フォルダーを中身ともども、VISTA 機の C:\ にコピーしました。

(2) つぎに、適当な所に置いた VMware-player-2.0.2-59824.exe を実行すると VMware Player がインストールされます。

(3) VMware player を立ち上げ、Ubuntu フォルダの中にある vmx 形式ファイル(Ubuntu-7.10-Desktop.vmx) をオープンすると、インストールが始まり、僅か15分あまりで仮想マシンの構築ができてしまいました。


◆VMware Ubuntu の様子

  左が VISTA デスクトップに立ち上がった VMware Ubuntu です。
呉越同舟が面白いです。

  初回走行のときは、ロケールやアカウントの設定を求められますが2回目以降は普通の Ubuntu と同じ感覚で起動します。

  Ubuntu から VISTA 機内のデータファイルが読めますから、Linux のプリンタードライバーを使って印刷でき、VISTA 関連各社の怠慢を補うことが可能となりました。


  VMware の中の Ubuntu はVirtualBox の中の Windows と同じで、 OS として一人前の挙動をします。
左は、Ubuntu 初回走行時に行われるアップロードの様子を示すもので、177件のアップデートがダウンロードされている所です。


  左は、Ubuntu の Firefox で VMware の日本語サイトを閲覧している所です。
URL は下記の通りです。

様々な局面に対応した膨大なドキュメントも提供されています。
また、日本語による情報の提供も行われています。


  なお、VMware は親システムのメモリーの一部を借用して走行し、256Mbyte 位は与えてやらなければなりません。
この VISTA機には2Gbyte のメモリが装着されているので大丈夫でしたが、XP 機などで搭載メモリーが512Mbyte を下回るようだと苦しいでしょう。


VMware Player サイト: http://www.vmware.com/products/player/
VMware のドキュメント: http://www.vmware.com/support/pubs/player_pubs.html
VMware の日本語情報: http://www.vmware.com/jp/