直線上に配置

北八ヶ岳スキー 麦草峠-大河原峠-天祥寺平
[1994.3.20-21]

☆期日/山行形式: 1994.3.20-21 / 小屋泊り 単独

☆地図: 蓼科(長野12号-4)、蓼科山(長野12号-3)、松原湖(長野12号-2)

☆はじめに
    以前北八ヶ岳へ行った時、二子池から天祥寺平を通った事があった。
北横岳、双子山、蓼科山に囲まれた滝ノ湯川の源流地帯でなだらかな圏谷状の地形になっている。
様々な花が咲き、心和む雰囲気の漂う別天地だったが、冬に十分な雪が積もればきっと素晴らしいスキーエリヤになるだろうと思った。 単独行のスキーツアーでここを滑ろうとするなら雨池峠の方から回って来なければならないから少々長丁場となるが春の彼岸頃になれば日も伸びてくるし、雪も締まって歩きやすくなるから天気の良い日を狙えば大丈夫だろうと考えた。
足場としては縞枯山荘が一番近くて最適なのだが電話を掛けてみたら連休は満員と言う事で断られた。
次善の泊まり場は麦草ヒュッテなのだが積雪期に通りかかって空いているのを見た事がない。 混雑した大きな小屋に泊まって愉快だったためしがないのでここは敬遠した。 少し離れているが白駒池の青苔荘なら多分空いているだろうと考え、電話を掛けてみた。 大部屋なら空いていて泊まれるという返事のほか、別の客のために送迎車を出す予定にしているので、12:36に八千穂駅に行けば便乗できると言う。 初日の練習があまりできなくなるという問題はあるのだが労せずして小屋まで行けるのはありがたい。

行動計画のあらましは、初日は小海線八千穂駅から送迎車で青苔荘(2115)に入り、夕方までに最低高見石小屋(2260)あたりまで登降してスキーの練習をする。
二日目に麦草峠(2120)から大石川林道(2015)に入り、雨池峠下(2130)、双子池(2040)から双子山(2221)を越して大河原峠(2085)に下降。 天祥寺平(1950)に滑り込んで竜源橋(1640)まで滑降しようということにした。

☆概要
<コースタイム>
3月20日: 宮崎台[8:25]=[8:46]長津田[8:52]=[9:22]八王子[9:36]=[11:07]小淵沢[11:19]=[12:36]八千穂=[送迎車]=(13:30)青苔荘(14:20)-高見石小屋(15:00/20)-(15:35)青苔荘{泊}

3月21日: 青苔荘(7:20)-麦草峠(7:55/8:05)-大石川林道(8:35)-雨池峠下(9:15/25)-双子池小屋(10:30/40)-双子山(11:5012:05)-大河原峠(12:30/50)-天祥寺平(13:15/25)-ジグザグ道の途中(13:40/50)-竜源橋(14:50/15:05)-(15:49)ピラタス入り口[15:49]=[16:38]茅野[17:17]=[?]八王子=長津田=宮崎台




初日の午後、青苔荘に着くとすぐに支度をして高見石まで登った。
白駒池からの登路にはやや急な部分があるがシールとサイドステップで何とか登り上げる。
高見石の上からは北八ヶ岳北部への展望が広がっていた(左)。
下に見える白駒池の凍結した雪面の上に何人かのクロカンスキーヤーが遊んでいるのが見えた。

二日目の朝、麦草峠から雨池の上を通り、双子池に向う。
三ッ岳の中腹を巻いて行く所には稙生のない急斜面のトラバースがあって雪の状態によっては雪崩れる事もあるのではないかと思った。




尾根の鼻を乗越すと地形が尾根の鼻を乗越すと地形が緩やかになり、下り坂が増える。
気分良く距離を稼いでゆくと前方に二子山が見えてきた。
二子池ではダルマストーブを備えた冬季小屋が開放されていた。
二子山に登ると前方に蓼科山が顔を出した。
山頂には地肌が露出している所が多い。 風当たりが強くて雪が飛ばされてしまうらしい(左)。
広大な視界が得られ、佐久平の向こう側に浅間山、妙義山、荒船山、両神山、御座山、金峰山など、お馴染みの山々が居並んでいた。




双子山の裏側に降りて行った所が大河原峠だ。
すぐ下のアソシエートスキー場から3、4人のクロカンスキーヤー達が上がって来ていた。

戸締めになっている小屋の裏から滝ノ沢源流地帯に滑り込むと間もなく広大な雪原に出た(左)。
広くて傾斜が緩いのでまわりの山並みを眺めながらのんびりスキーを滑らせて行く。
天祥寺平の中程の雪原の端に座り込んでいる中年スキーヤーがいた。 佐久の市役所に勤めている地元の人で、天気が良い日はいつもここに来ているのだと言う。



















右手に高く蓼科山が聳えている(左)。

沢の中間部から下は徐々ににブッシュが増えて滑れる場所が狭まってきた。
しばらく谷溝の中の残雪を拾って行ったが大石の積み重なった所でスキーを脱ぎ、左岸の斜面に上がる。
青苔荘から延々歩いてきたのにスキー滑走はあっという間に終ってしまった。
時間は短かったが歩けば1時間近く掛かる距離を滑っているのだから文句は言えない。
すぐに夏道に出た。
竜源橋で車道に出た所から30分あまりの所にピラタス入口バス停がある。 運行本数が多いお蔭でほとんど待つ間もなく走ってきたバスに乗って茅野駅に出た。



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