大山見晴台から日向薬師 (2020.6.15)
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☆期日/(天気)/山行形式: 2020年6月15日(晴) 単独日帰り軽ハイク ☆地形図(2万5千分1): 大山(東京16号-1)、厚木(東京12号-3) ☆まえがき
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下社境内真垣脇からさがみ野 (画像をクリックすると拡大スクロール) |
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☆行動時間 ☆ルートの概況 |
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気象情報の読み取りがうまく行き、爽やかな好日になりました。 |
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ケーブルカーは6分程で山上駅に着きました。 駅から出たところはちょっとした見晴らしスポットです。 更新されたあと何年も経っていないモダンな車体は綺麗で新緑の山の緑によく馴染んでいました。 |
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ケーブル駅の展望 (画像をクリックすると拡大) |
視線を転じると渋沢丘陵から大磯・二宮方面を見渡すことができました。 あいにく低層に雲(というか霧)がかかっていて、地表の様子は定かに見れませんでした。 |
阿夫利神社の境内に上がるには急で長い階を登らなければなりません。 |
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2本の柱に "天下泰平" と "国土安穏" と言う文字が刻まれた鳥居の袂に登りつくと広場の向かい側の山裾に鎮座している阿夫利神社下社の社殿と対面します。 山林の新緑を背に朱塗りの建物が鮮烈でした。 まず賽銭を上げて二拝二拍一拝。 この日の山歩きの無事とウイルスからの御加護を祈願しました。 続いて社殿右脇の通路に入り、社殿の脇に引き込んである霊水で喉を潤し、PETボトルを満たしました。 |
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阿夫利神社から江ノ島遠望 (画像をクリックすると拡大) |
社殿から出てきた所で石段横の真垣の縁に寄り、あらためてこの神社の展望を楽しみました。 眼下に広がっている相模野の奥の方は霞でぼやけていますが遠くの方に見える海岸線近くの海の中に浮かんでいる江ノ島が見えました。 |
石段を下りたところにある茶店の脇から石段を下りて左折すると見晴台への道になります。 歩きはじめの所に、立て看板があって "夜道は暗くて危険だから歩かないでください" と言う断り書きが記されていました。 夜景を見に来た人が事故ったりしたことがあるのかも知れません。 |
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10分程歩くと行く手に二十社の社殿が見えてきました。 社殿のすぐ手前二重滝があってその前に架かっている橋の袂から沢に降りる入口に沢登りをしてはいけませんと記した掲示がありました。 半世紀あまりもの昔、まだ学生だった時代に大山川は沢登り入門の谷として有名でした。 冬休みに入ったある日、退屈凌ぎに一人でこの谷に来て、登山靴で登りました。 渇水期だったせいかほとんど水がなく、乾いた沢になっていて沢溝に落ち葉が積もっていたこと、最後のところは笹薮を漕いで登山道に出合ったことは覚えているものの、この滝をどう登ったのか、全く思い出せません。 |
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二重社からさらに10分程進んだところに左上の台地に上がる石段がありました。 台地の奥にはしめ縄が懸けられた巨木が立っていました。 |
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ほとんど平らに進んできた道が登り調子になりました。 ごく穏やかな登りなのですが筋肉が細っているため、結構こたえました。 ノロノロ登ってゆくと左上が明るくなってきて尾根の背に乗りました。 見晴台は幅広く平らな尾根の背を切り開いた広場です。 北側の縁に沿って10基あまりの野外テーブルが並び、広場の東端にはこじんまりした東屋が立っています。 |
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見晴台から三峰 (画像をクリックすると拡大) |
野外テーブルの脇に立つと北の方に険しい尾根を連ねている三峰が見えました。 |
見晴台から大山頂上 (画像をクリックすると拡大) |
西の方は大山頂上です。 ここから見ると頂上は肩のあたりの盛り上がりに隠れているようです。 |
まもなく夏至がくる時期の日差しは、薄雲を通ってもなお強烈でした。 東屋に入って長目の休憩をして、衰弱した筋肉に溜まった疲勞素を散らしました。 休憩のあと進入した、日向谷への下降路は、穏やかな尾根の背をまっすぐ下ってゆく歩きやすい道でした。 所々で視界が開け、なかなか気分良く歩けました。 このルートも年を取ったあとに一度は通ったことがある筈なのですがほとんど記憶がありません。 |
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道の縁に関東ふれあいの道の石標がありました。 帰宅後に古いガイドブックを引っ張り出してみたら、蓑毛から阿夫利神社、見晴台を通って日向薬師まで行くルートが、関東ふれあいの道の一部として整備されていると記されていました。 |
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林の中に赤いものが見えました。 近づいてみたら、赤い頭巾をかぶった石地蔵です。 勝五郎地蔵と呼ばれているこの地蔵は、素朴温順なお顔で周囲に和やかな雰囲気を漂わせていました。 |
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地蔵の先は左下へ派生している小尾根の急降下になりました。 尾根の背を絡み、細かく折れ曲がりながら下ってゆく所は九十九曲りと呼ばれています。 足元の悪い急降下は足腰だけでなく頭も疲れます。 注意が散漫になるとつまらない所で転び、思わぬ怪我をすることがあります。 ひたすら辛抱しながら下り続けるしかありません。 |
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やがて、パイプで作った柵に突き当たりました。 柵の手前で左折して進むと、下の方に舗装車道が見えてきました。 |
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林道の縁に腰を下ろし急降下の疲れを癒やしていると黄色い蝶が飛んで来ました。 一見ランダムにヒラヒラを飛び回っているように見えましたが色々咲いている花の中で黄色いのにだけ止まり、他の色のには決して止まらないことに気が付きました。 カミさんが残して行った庭の花の面倒を見ていて、ある花が咲くと、それに対応した蝶がどこからともなく現れることに気が付きました。 黄色い花と蝶との関係も、そのひとつに違いありません。 |
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林道の下は沢溝に入って穏やかなルートになりました。 やがて下の方に大きな屋根が見えて来ました。 ふれあいセンターです。 建物の裏手で長い2本の丸太橋を渡るとすぐ日向林道に出合いました。 林道に出るところに蛭が多いことを記した立て札が立ち、その袂に蛭避け液のボトルがおいてありました。 梅雨時の丹沢は蛭が多い事は知っていたので飽和食塩水のスプレーを用意してきていました。 |
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ここに来るまで別段の異常は感じていませんでしたが、蛭の立て札を見たら気のせいか左足のソックスの口元のあたりがムズムズしているような感じがしました。 ちょっと気になったのでズボンの裾をめくってみたのですが別段の異常は見えず、無事だったと思いました。 しかし、家に帰って風呂に入ったとき、足首の上にできている小い丸い傷跡から僅かな血げ出ていました。 短時間のあいだ、小さいやつが取り付いていたのかも知れません。 |
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谷底の車道をブラブラ下ってゆくと川向いの台地の上に黄金色が目立つ三重塔が見えてきました。 浄発願寺です。 橋を渡って境内に入ってみたら思のほかこじんまりした寺で人気がなく、シンと静まり返っていました。 水場があったらひと休みしたい、と思っていたが見当たらなかったのでそのまま元の道に戻って先に進みました。 |
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浄発願寺から10分も歩かない左手に日向薬師から七沢方面へ行く車道が分岐していました。 |
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分岐で左折すると山に向かって緩やかに登ってゆく舗装路になりました。 上り坂にかかると途端に足腰の筋肉の疲れが顕になりましたが、自らに鞭打って坂道を進み、15分ほどで日向薬師の入口につきました。 |
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境内に向けて右手に分岐。 緩やかな坂を下ってゆくと宝殿がありました。 この前来たときは本堂が改修工事中だったため、境内にある鎌倉仏が全部こちらに収容されていのを間近に拝観することができました。 今度は時間が悪かったようで、入口に鎖が張り渡され、中に入れませんでした。 |
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日向薬師堂 (画像をクリックすると拡大) |
立派に修復されていた本堂は普通に拝観できましたが鎌倉仏は内陣奥深くに納められ、簡単に拝観できないようになっていました。 前庭を横切って向かい側の木陰のベンチにザックを下ろし長い休憩をしました。 新緑の森を背に本堂が端正な佇まいを見せていました。 この茅葺屋根は国内最大級だそうです。 |
次のバスが出るまでたっぷり時間があったのでゆっくり休憩できました。 程よい時間になったのでザックを担ぎ上げ、山の下にあるバス停に向いました。 尾根の背に露出した露岩を削った石段の参道を下ってゆくと山門が見えてきました。 巨木が林立している中に佇んでいる山門は森厳な雰囲気を漂わせていました。 |
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源頼朝の参詣の事績を記した看板の所で坂が終わり、人家の間を進んで車道に出合いました。 出口の両側には参道の始まりを示す石柱が立っています。 |
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道路の斜向いがバス停でした。 時間を計って降りてきたのでほとんど待たずにエアコンが効いたバスに乗り込め、火照った身体を冷やすことができました。 |
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(Android アプリの山旅ロガー 行動軌跡とランドマークの GPX |
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☆おわりに |
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