赤城 八丁峠-荒山-鍋割山-箕輪 (2014.07.22)


☆期日/天気/山行形式: 2014年7月22日/晴れ・霧/ 前夜市中ホテル泊日帰単独行
☆地形図(2万5千分1): 赤城山(宇都宮13号-2)
☆まえがき
    去年、赤城の鈴ヶ岳に登った時に荒山が見え、尖った格好の良い姿が印象に残りました。
ガイドブックをみたら、荒山頂上から南西方向に派生している尾根上には荒山高原と呼ばれている平坦な鞍部があり、さらにその先のピーク 鍋割山は、関東平野を一望にする最高の展望峰であることがわかりました。

  少年時代に一度登ったきりになっている地蔵岳に登ったあと、その南西2Km にある荒山を越して荒山高原に下降。 もし時間と体力の余裕があったら、鍋割山まで往復してみたいと思いました。
  十分な行動時間を確保したかったので前夜前橋駅前に泊まり、朝一番のバスで赤城大洞へアプローチしましたが、登山道の入口を間違えたため地蔵岳の山裾を巻いて直接八丁峠に出てしまい、登頂しそこねました。
その代わり、荒山高原から鍋割山への尾根伝いをゆっくり楽しむのに十分な時間的・体力的な余裕が得られました。

  荒山は割りと尖った山ですが頂上一帯が密林に覆われ、期待したような展望は得られませんでした。
しかし、南尾根の上の避難小屋から僅か登ったところにあるひさし岩の岩頭では下のように広大な展望を楽しみました。
荒山高原から鍋割山へは笹と低灌木の穏やかな尾根の背を辿って行く展望ルートでしたが霧が出て視界を閉ざし、期待したような展望は得られませんでした。
冷気を運んできた霧が日差しを遮り、この時季にしては涼しく爽やかな山歩きとなりました。

赤城 荒山南尾根 ひさし岩の展望    (画像をクリックすると拡大スクロール)
☆行動時間
    前橋駅前[7:32]=(関越交通バス)=[8:05]富士見温泉[8:10]=(関越交通バス)=[8:46]赤城大洞(8:58)-八丁峠(9:28/35)-ツツジの道入口(9:57)-軽井沢峠(10:04)-上の避難小屋(10:30/40)-荒山(11:10/25)-荒山高原(12:05/20)-火起山(12:40)-籠山(12:44)-鍋割山(13:03/20)-火起山(13:47)-荒山高原(14:05/10)-姫百合駐車場(14:51)-(14:55)箕輪[15:30]=(関越交通バス)=[16:00]富士見温泉[16:52]=(関越交通バス)=[17:17+15]前橋駅[17:41]=(上野行始発)=[19:25]大宮[19:35]=(湘南新宿ライン)=[20:12]渋谷=[20:47]宮崎台

☆ルートの概況
    赤城山はバスの便が良く、首都圏から公共交通機関を利用しても日帰りが可能ですが、地蔵岳、荒山、鍋割山をつなげて歩く、年不相応の欲張り計画を立てたのでほかの用事と組み合わせた日程を組み、前夜前橋駅前に泊まって朝一番のバスでアプローチすることにしました。

  立寄り山行は日取りが拘束されるので天気の当たり外れが避けられないのですが、この日は最高の天気になりました。

  バスを降りた赤城太洞は明るく開けた台地の上で、強い日差しが当たっていましたが吹き渡る風は爽やかでした。

  入口の角に「八丁峠」と記した道標が立っているのを確認して歩道に入りましたが、そろそろと思うあたりまで行っても右手の山に上がってゆく道の分岐がありません。

  首を傾げながら歩いてゆくうちにまわりが開けてきて八丁峠の車道に出てしまいました。
峠の脇の高みでは何かの無線中継施設の工事をやっていました。

  先が長いので地蔵岳はスキップすることにして車道を進みました。
高所には似合わない立派な舗装路でしたが、少し進んだ所で後ろを振り返ると地蔵岳に霧がかかっているのが見えました。

  道路がカーブしている所に立っているツツジの道の道標の脇から熊笹の間の歩道に入りました。

  僅か登って尾根の背に上がった所が軽井沢峠で、左手に牛石峠への道が分岐しています。

  峠の道標の僅か先から右手に分岐、荒山頂上から派生している尾根に上がるルートがあったようですが今は道形を笹が覆い、左の写真のように立入禁止の標識が置かれています。

  かなり急な斜面を横切って進み、荒山頂上から南に派生している尾根の背に上がった所が 「上の避難小屋」で、左のようなごく小さな東屋風の避難小屋がありました。
ほかに誰もいない小屋の脇の小広場で静かな休憩を楽しみました。

  棚山高原を経て荒山高原、あるいは赤城温泉方面に行ける道を左手に見送って右折。
荒山頂上に向かう尾根の背を登りました。

  ひと登りした所にひさし岩があって、開けた岩頭に上がるとページ冒頭のように地蔵岳、長七郎山方面の展望が得られました。

  やや急な尾根を暫くの間登って行くとやがて傾斜が緩み、最後は平坦に歩いて荒山頂上に到着しました。
  密林に囲まれた僅かなスペースの真ん中に大きめの石祠があり、その脇で荒山高原の方から登ってきた女性ハイカーが休んでいました。
  至って地味な頂上で展望もありませんでしたが爽やかな風が吹き抜け、良い休み場でした。

  女性ハイカーはこちらがザックを下ろすと間もなく上の避難小屋の方に歩いて行き、それと入れ替わるように老ハイカーが登ってきました。

  荒山高原へ下降するルートは上部が急峻で、ロープが固定された大岩の積み重りが数箇所ありました。

  ロープや立ち木に掴まって慎重に通過すると一転して高原状の穏やかな地形に変わりました。

  尾根の中間に左のような赤松の大木がありました。

  霧が出ていましたが時々切れ目があり、行く手の尾根が見え隠れしていました。

  霧がまつわる尾根筋は奥行きが深そうに見え、鍋割山まで行って来るのは難しいのではないか、と思ったほどでした。






  姫百合駐車場への近道の分岐を示す道標が立つ小さな広場を通過したところからさらにもうひと下りで荒山高原に降り立ちました。
その手前に差し掛かった時に、一瞬霧が薄れ、荒山高原の広々した鞍部と、その先に延びている鍋割山への尾根が見えました。

赤城 荒山高原から鍋割山方面の眺め    (画像をクリックすると拡大スクロール)

  霧が去来する荒山高原は涼しくて静かな休み場でした。
木陰に腰を下ろし、飲み食いをしながら暫く考えたあと、鍋割山へ往復することに決めました。

 (画像をクリックすると拡大)

  鍋割山への道は高原の遊歩道に相応しく丁寧に整備された幅広の道でした。
ひと登りした所で振り返ると、鞍部の向かい側の荒山の尾根の先に鈴ヶ岳が見えました。

  ゆるやかに登って行った先で折り返し、さらにひと登りした所でもう一度折り返して尾根の背に上がりました。

  行く手に見えてきた笹の尾根道を老女ハイカーがのんびり歩いて来るのが見えました。

  ひんやりした霧が流れている尾根の背を20分ほど進んだ高みに赤く塗られた標石があり、「火起山」 と記した標柱が立っていました。

  さらに5分足らず進んだ露岩の高みに 「籠山」 と記した標柱が立っていました。

  緩やかに下って行った先から登り返したところに大岩がありました。
その脇を通過し、さらにその先にある人が潜り抜けられる位の穴が開いた大岩の横を通り過ぎると丸太階段の下りになります。

 (画像をクリックすると拡大)
  短い下りが終わった鞍部から登り返すと鍋割山の頂上で、三角点標石と大きな山名標がありました。
  ふたつのランドマークの間には石の坐像がありましたが、観音か不動か、よく分かりませんでした。
あとで画像を見なおし、大日如来像だったのかも、と思いました。

  地元の常連らしい老ハイカーが二人いて、色々話を聞くことができました。
霧がなければ関東平野が一望で、富士山から八ヶ岳まで見えるという話を聞いたので、秋から冬にかけて空気が澄んだ時にまた来てみたいと話したら、ツツジの咲く時期も良いですよ、と教えてくれました。
  霧のお蔭で景色は見えないけれども涼しくて快適な頂上で長い休憩を楽しんだあと元来た道を戻りました。

  笹と低灌木に覆われた尾根の背には、横尾山の展望尾根を連想させる雰囲気がありました。

  のんびり歩いて荒山高原に戻り、鞍部の十字路を左折して箕輪へ下山しました。

  姫百合駐車場付近の道の輻輳に戸惑いましたが、もっともよく踏まれている道筋を選んで行ったのは正解でした。
  駐車場に出る手前には流水にビニールパイプを仕掛けた素晴らしい水場がありました。

  前橋への途中、富士見温泉で汗を流したあと前橋に戻り、髙崎を経て渋谷へ。
高崎線・湘南新宿ラインの電車を乗り継いで帰りました。

☆ルートの詳細




  GPS スライドショー



  Flickr の元画像スライドショー





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☆おわりに

   今回の山行で赤城山の主なピークをひと通り登った事になりますが霧のため鍋割山の尾根筋の展望が見れなかったのが残念です。
箕輪から鍋割山は割と簡単に登れることが分かったので、空気が澄む季節の好天日を選んで再訪してみたいと思っています。
半世紀以上昔に登ったきりの地蔵岳にも、もう一度登ってみたいと思っています

  このごろ老化の影響が一段とあらわになっています。
足が遅くなっているのはともかく、それ以上に困るのは、下山後1~2時間ほど経って身体が冷えてくると足の筋肉が痙攣する傾向が強まっていることです。

  ふくらはぎとか、腿とか、そのあたり一帯の筋肉が纏まって痙攣するのが普通ですが、むしろ、足の甲から脛の外側にかけてとか、足の裏とか、局部的な痙攣が多いようです。
痙攣が起きる場所は色々で、その日によって変わりますが一度痛い目に遭った筋肉はその次の山行で痙攣することはないみたいです。

  血管網が老化して血行が悪い部分が生じ、疲労素をうまく洗い流せなくなる、と言うようなことによるのかなぁ、と思いますが、脱水やイオン抜けも影響しているかも知れません。
行動中と下山後に努めてイオンウオータを飲み、少しでも水分とイオンとを補うよう、心がけています。
今回も、行動中に500ml瓶を一本を飲み切ったので、箕輪の売店の自販機でもう一本買い、それを飲みながら帰りました。