津久井浜-三浦 富士山-砲台山-武山-津久井浜 (2004.1.20) 
 



☆期日/山行形式:
2004.1.20 単独日帰り

☆地 形図(2万5千分1): 浦賀 (横須賀5号-2)

☆あらまし
    三浦半島と聞けば海を連想するのが普通で山歩きをする場所とは考えられていない。
大昔に岩登りの練習で鷹取山に行った事はあるがそれ以外、山を登りに行った記憶はないのだが最近の山雑誌で紹介されていた "三浦冨士" ががチョッと気になったのでコピーを取り、さらに二万五千分一地形図を入手してチェックしてみた。
小さな "丘の群れ" とでも言える程度の超ミニ山脈だが山の上にあがれば東に東京湾、西に相模湾が眺められて景色が良さそうだ。
  この冬は、ホームLANへ Linux を持ち込んだりしてパソコンの前に座り込んでいる時間が長い。
冬晴れの日を狙って歩きに行けば運動不足の解消に役立つだろうと思い、寒いが晴れると言う予報の出た"大寒" の日に出かけてみた。
  京浜急行津久井浜駅を起点として高田橋から三浦冨士(183)に登り、砲台山(204)をへて武山(200)まで稜線を歩き、観光農園案内所から駅に戻るという半日のミニハイクだ。


☆タイムレコード>
    宮崎台[7:07]=あざみ野=横浜[8:08]=[8:55]三浦海岸[9:04]=[9:06]津久井浜駅(9:10)-警察犬訓練所(9:50)- 三浦冨士(10:05/10)-砲台山分岐(10:35)-砲台山(10:40)-武山(10:55/11:25)-車道(11:40/50)-(12: 20)津久井浜駅[12:26]=[13:15]京急川崎-JR川崎=武蔵溝ノ口=宮崎台

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駅から15分ほどの高田橋の手前で右の道に入るとキャベツ畑の先に砲台山から武山が並んでいた
☆ 記 録
    それ程時間の掛かる山ではないのでややゆっくり目の6時過ぎに起き出した。
窓を開けたらようやく明るみが射してきた空が奇麗に晴れ上がっていた。
支度を整えて駅に行ったのはそろそろ7時を回るかと言う時間だった。 ラッシュの走りが始まっていて大勢の人が出ていた。
あざみ野駅では大勢の人の流れに混じって横浜市営地下鉄に乗り換えた。 京浜急行線に乗り継いだ横浜駅は8時前後で、ラッシュのピークだった。 勝手が分からなくて手間取り、予定していた電車には乗れず、その次の特急に乗った。
ところが、新聞記事に気を取られていてウッカリ津久井浜駅を乗り過ごし、ひと駅先の三浦海岸から折り返すこととなった。
  津久井浜駅から歩き始めたのは9時過ぎだった。
寒波が来ていると言うことだが暖かい土地のせいか寒さは感じない。 風はほとんどなく、澄んだ青空が広がって気持ちが良い。
  舗装はされているがさして広くもない道を15分ほど歩いた所でT字路に突き当たった。 正面に立っている道標の指示に従って右に折れるとキャベツ畑の先の方に山が並んでいた。
  頂上に立つアンテナの様子などから正面が砲台山で左手が武山のようだ。 最初に登る三浦富士山はどこかと思って右手の方を良く見ると、台地の上に僅かに頭を出している山があった。
山道
  舗装された農道を進んで台地の上に出ると野菜畑や蜜柑畑が広がり、その向うに今日歩く山が連なっている。

  二、三箇所の道の分岐に立っている道標に導かれて緩やかに登って行くと次第に山らしくなってくる。
林の向うから犬の吼え声が聞こえてきた。  一頭や二頭どころではなく、もっと沢山いる様子だ。
こんな所で犬の繁殖でもやっているのだろうか、と訝りながら進んで行くと警察犬訓練所と記した看板を掛けた門があって、中の広場に色々な訓練用施設が並んでいるのが見えた。


  門の前で左に曲がると舗装のない山道になる。
両側は暖地性の林で常緑樹が多い。
穏やかで感じの良い林なのだが、葉が茂っていてまわりの景色は良く見えない。
石地
  道端に石地蔵が立っていた。
垢抜けた顔つきなうえに、唇には口紅が塗ってあって妙に艶かしい。
頂上直下の階段




  地蔵の先から階段が始まる。
やや左に曲がった所から頂上まではひと息だが傾斜はかなり急で手摺が取り付けてある。

三浦冨士頂上の祠
  三浦富士山の頂上には立派な石祠が二基並び、2等三角点の標石がある。
毎年、富士山と同じ7月1日に山開きが行われるのだそうだ。

富士山
  数基の登山成就の石碑のほかに、"浅間山" と刻んだ碑が頂上広場への入口に立っていた。

  あらためて右手の山の先の空を眺めるとやや霞みがかっている中空に真っ白な富士山が浮かんでいた。
車道
  頂上の北側にも短いがやや急な階段道がある。
そこを下るとすぐに平らで気分の良い山道になった。

  常緑樹の林が麓の建物を隠し、騒音を遮ってくれているお蔭か、意外に山っぽい雰囲気だ。

  やがて右手から上がってきた車道と合流する。
車道とは言っても舗装はなく、幅の広い山道と言った方が当っているような道だ。
砲台跡
  尾根の鼻を回ってゆくと "オレンジルート" が合流する。

  そのすぐ先には手摺と野外テーブルを備えた展望台がある。

  さらに5分ほどで砲台山頂上への分岐点に着いた。
頂上への道に入って右回りに緩く登り、山の北側まで進んだ所で右の斜面を上がると丸いコンクリートの窪地になっている砲台跡に出た。
すぐ横には海上保安庁の大きなアンテナ設備がある。
武山頂上
  もとの道に戻って暫く進んだ所からまた階段を上がった所に武山不動の東門があった。
武山頂上はいろいろな建物が立っていて頂上らしくない場所だが "アゼリアハウス" という名の建物の屋上が展望台になっていてその上に登ると360度の視界が得られた。

  すぐ脇に立つアンテナの柱がちょっと邪魔だが、房総半島の鋸山が意外に近く、手前の海を大きなタンカーが走っているのが見えた。

武山不動
  すぐ先の高みに武山不動の社殿があった。
トイレに入ってサッパリしたあと、神社にお参りをして下山を始めた。
  こちらにも短い階段があるがすぐに穏やかな尾根道になる。

  相変わらず常緑樹が多くて展望はあまりないが丘と言ってもよいくらいの小さな山なのに "深山" の雰囲気があって気持ちが良い。

  また傾斜が強まって階段になったがひと下りで車道に飛び出して山が終わった。

三浦富士山
  舗装車道を歩いて最初の民家の横手に蜜柑畑への入口があったので入ってみたら手頃な草原になっていた。

  景色を眺めながらパンを食べる。
三浦富士山が正面で、そのまわりの空を鳶の群れが舞っている。

  もとの道に戻り、ひと下りで谷間の集落の中を通っている道路に出た。
  農作物の直売所の前を過ぎるとすぐに朝通ったT字路の高田橋だった。
  同じ道を戻っても面白くないので少し先で右に折れて川を渡り、津久井浜高校の脇を通って駅に戻った。

☆おわりに
    始めて三浦半島の山を歩いた。
思っていたより起伏が多く、山っぽい地形の土地だった。
厳冬期の日だまりハイクの適地だと言う事が分かったので、この冬のうちに半島最高峰の大楠山はじめとする幾つかのピークに登ってみたい。  昔懐かしい鷹取山にも行ってみたいと思っている。