直線上に配置

筑波山-つくば道 (2003.1.12)

☆期日/山行形式: 2003.1.12 日帰り、単独

☆はじめに
    筑波山は仕事の関係ですぐ近くまで何回となく行っているのに一度も登った事がない。正月になったら 初詣を兼ねて登りに行ってみようと思っていたのだが年の暮れに予定していた三ツ峠が流れて年を越した。 新年の初山行ではまずそちらに行くことにし、筑波山は成人の日を含む三連休まで繰り下げ、一番天気が良くなりそうな日を選んで登る事にした。

☆概況
<タイムレコード> 宮崎台=表参道=上野[7:35]=[8:42]土浦[8:50]=[9:45]筑波駅[9:55]=[10:05]筑波神社前(10:10)-つつじヶ丘分岐(10:20/25)-弁慶茶屋(11:20/25)-弁慶七戻岩-女体山(11:50/12:15)-御幸ガ原-男体山(12:35/50)-ケーブルカー駅[13:00]=[13:10]宮脇駅-筑波神社前(13:10/20)-神郡(ca14:00)-(14:25)北条仲町[14:29]=[15:15]土浦[16:15]=[17:24]上野=三越前=宮崎台

  上野駅で朝昼の食べ物を調達するため早目の電車で出発する事にしていた。 宮崎台駅まで行って切符を買おうとしたら間違った財布を持ってきていて一円も入っていない。 これではどうにもならないので大急ぎで家に戻る。 財布を交換して出直したら予定より10分遅くなったが電車の乗り継ぎが良かったお蔭で何とか予定していた常磐線列車に間に合い、予定通り土浦駅まで行く事が出来た。

土浦でバスに乗り継いで山麓の筑波駅に行く。 以前、土浦から岩瀬まで通じていた鉄道が廃線になった跡を利用した自転車道が出来ているが、駅舎はその中継点になっていてバスやタクシーが発着している。 乗り継いだ筑波山神社行きバスでは筑波山に何十回も登っているという老人と一緒になった。 2月になると梅が咲き、山の上から見下ろすととても奇麗だと聞いた。 神社下の門前町は驚くほど賑っていた。 まだ正月なのでお参りに来ている人が多いようだ。 立派な社殿に一礼して山道に入る。
こちらは流石に静かだったがそれでもかなりの人達が山支度で歩いている。 初詣を兼ねて山登りをしようという同じような考えで出て来たのかも知れないがそれにしても多いなぁ、と訝っていたら筑波山は一番低い百名山だと老人に言われて納得した。

用があってつつじヶ丘の方に行くという老人と別れて女峰山に向うルートに入る。 道は整備が行き届いている。 山が小さいので高を括っていたが案外登り応えがあって、稜線真近かの弁慶茶屋に着くまでにひと汗どころではない汗をかかされた。 稜線上には花崗岩の巨石が多い。 弁慶七戻石から始まっていくつかの巨石を通って進んで行くと前方に女体山が姿を現す。 僅かなあいだ道が平坦になり、公園の遊歩道のような雰囲気が漂っている所がある。

















頂上に向ってひと登りすると女体山の肩だ。 加波山方面への視界が開け、平野と山の眺めが奇麗だ(左)。
先の方には日光の山がある筈だが車の排気ガスか、冬にしては異常に靄んでいてほとんど分からない。 女体山頂上は雑踏と言う表現が当っている位の混雑だった(右)。 頂上直下までロープウエイが来ているのでそれに乗って来る人が多いようだ。 霞ヶ浦もウッスラと見えている。 冬の間の週日で、空気が澄んでいる日に来ればもっと空いていて広大な展望をゆっくり楽しめるかも知れない。 人混みの隙間から数駒の写真を撮っただけで頂上から退散する。
大勢の人達に混じって御幸ガ原に行く。 ケーブルカー駅の前の広場に面して店が並び、山上の町になっている。 広場の向かい側に男体山の登り口がある。 ひと登りした所で振り返ると女体山が穏やかな形を見せていた(左)。 
女体山ほどではないがこちらも賑わっている。 立派な祠があるが一番高い所はアンテナと大きな建物が占領していて視界を妨げ、捗々しい展望は得られない。 祠の脇から下の段を覗き込むとコンクリートの地面ながら良い日溜りがある。 階段を降りて隅にザックを降ろす。すぐ上の祠には入れ代わり立ち代り人が来ているがこちらに降りてくる者は少ないので落ち着ける。 どう言う物か犬を連れてくる人が多い。
腰を下ろし、後ろの壁に寄りかかって飲み食いをする。 下山と帰りの乗り物をどうするか、問題だ。 連休で予想以上に人が出ているからきっと道が混むだろう。 筑波駅から出ている上野/東京駅行き高速バスで帰る積りだったのだが去年12月の阿武隈からの帰りの時と同様、三郷から綾瀬のあたりで大渋滞に引っ掛かるに違いない。 早いところ山から降りて山麓の "つくば道" をゆっくり歩き、北条から土浦に戻ってJR線で帰ろうと決めた。
ケーブルカー駅に行くとちょうど13時の便が出ようとしている所だった。 筑波山神社から女体山まで登るのに一時間半近く掛かったのにケーブルカーは10分足らずで神社横の下の駅に降り着いた。
門前町の通りを"つくば道" の入口を捜しながら歩いたが道標が見つからない。 適当に見当をつけた横丁に入ったら少し下った所に小学校があって位置の確認ができた。 学校の正門前で左に折れ、筑波山の南裾の斜面を真っ直ぐ下って行く。 傾斜の強いコンクリート舗装の坂道で、膝まわりの筋肉の負担が大きい。 久し振りにゴローのローカット革靴を履いてきた。 甲革が硬くて11月の金冠山の下りで踝下に当って痛かった。 内側にもミンクオイルを塗って見たら効果があって軟らかくなり、今日は快適だ。 道の両側は階段状に敷地が連なり、家が建っている。  二階の背が高く、御殿のように貫禄のある古い家が目立つ。 以前の繁栄の名残りに違いない。

集落が終わると間もなく平地に出る。 枯れ田の中を暫く歩いた所に田井の集落があった。 神郡とも呼ばれている所で、堂々とした土蔵造りの門構えの家が並んでいる。 振り返ると屋並みの上に男体、女体の奇麗な双子峰が見えていた。 900m に満たない低山とは思われぬ堂々とした姿だ(左)。
寺のある台地を越し、その先の岡の左横を下って行くと北条の町に入る。 T字路を左に折れた所に北条仲町のバス停が見付かった。 時刻表を見るとあと5分もしないうちに土浦行きが来ると記されている。 大急ぎでスパッツを脱ぎ、デジカメと一緒にザックに仕舞う。 代りに引っ張り出したテルモスとおやつをスタッフザックに詰めたところにバスが来た。
バスは順調に走ったが土浦市街に掛かるあたりから急に車が増えて渋滞気味になった。 定刻より5分ほど遅れて土浦駅に着く。
駅ビルの上の方のレストランフロアに上がって博多風チャンポンを食べ、ゆっくり食休みをしたあとで駅に降りたら間もなく始発の普通電車が出るところだった。
時間が早かったお蔭で好きな場所に席を取り、奇麗な夕焼けを見ながら家に帰った。



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