GPS スライドショー・アルバムの作り方 (2010.6.25 Y.Saida)


☆まえがき

   登山やタウンウオーキングなどで撮ったデジカメ写真に、カメラと一緒に持ち歩いたハンディ GPS による撮影地点情報を付加したものを、EveryTrail というクラウド・サービスにアップロードすると、リアルなスライドショー・アルバムが作れ、旅の追体験ができるようになります。
(下は縮小画像 実物はこちらで ⇒ 山の辺の道 天理から桜井へ)

  その原理は大筋、次のようです。
ハンディー GPS が記録した時間-経緯度情報(トラック)から割り出したデジカメ画像撮影地点の経緯度を、いわゆる GeoTag として、専用ツールで画像ファイルのメタ・データ部に書き込むと、撮影地点の位置の情報を持ったデジカメ写真が得られます。

  GeoTag が付いたデジカメ写真は、Google Maps や Google Earth などの地図の上に展開配置(=マッピング)することができるので、それを GPS トラックとともに表示し、撮影時間の順に拡大表示されるようにすれば、左のような GPS スライドショー・アルバムが纏まります。

  近頃、デジカメと GPS を内蔵した携帯電話が急速に普及し、それにともなって、この種のサービスが目覚ましい発展を見せていますが、EveryTrail はそのひとつです。

  Everytrail のアルバムは iPhoneSmartPhone を使うと、もっと手軽に作れるのですが、使い慣れたデジカメとハンディー GPS を組み合わせる方式はランニングコストが掛らず、画像の品質と軌跡の精度が格段に高く、バラエティに富んだコンテンツの作成が可能、というメリットがあります。

  3年ほど前にハンディー GPS を入手して以来、街歩きや山旅に持ち歩き、それらの旅の記録を、GPS とデジカメをマッシュアップして作るべく、さまざまな試行錯誤をしてきました。
最近ようやく、これぞ決定版と思われるツールが見つかったりして、短時間で楽に GPS スライドショー・アルバムを纏める手順が見えたと思えるようになったので、この頃実施している私流の GPS アルバム作成手順を書き出し、自分自身の頭の中を整理するとともに公開し、大方のご参考に供してみようと思いました。

デジカメと GPS とパソコンと、3種のハードを使いこなし、数種のソフトウエアー・ツールとクラウド・サービスを組み合わせる手順は少々込み入っているように見えるかも知れませんが、ひとつひとつの操作は単純です。
順を追って下されば必ずできると思います。
どうぞお楽しみください。

☆手順のあらすじ

  アルバム作りの手順はあらまし次の通りですが、その前にまず、重要なことをひとつ!

  旅に出る前にデジカメの内蔵時計を正確にあわせることを習慣付けるよう勧めます。
これは、デジカメ画像の GeoTag の生成が、タイムスタンプを唯一の拠り所にして行われるからです。
Garmin GPSMAP60CSx型ハンディーGPS
  デジカメ内蔵時計の進み遅れによる誤差の補正は、あとで説明するように、GeoTag ツールでもできるのですが、その前後にはいろいろ込み入った処理をしなければならないのでなるべく余計なことはせずに済ませ、つまらないミスを犯す可能性を減らしたいからです。

  これに対し、ハンディー GPS の方は何もする必要がありません。
左のような地図画像処理能力を持った高機能モデル(左 Garmin GPSMAP60CSx) でも、トラックを記録するだけのごくシンプルな簡易モデルでも、起動中は常時、GPS 衛星から高精度の時間情報を取得する所は同じだからです。

  なお、カメラはデジいちでも、コンデジでも、(そして多分携帯でも、)正確なタイムスタンプの付いた写真画像を生成できさえすれば何でもOKと思います。


(1) GPS トラックの準備
    ハンディー GPS から PC へ旅のトラックデータを吸い上げ、適宜編集したあと保存します。

(2) デジカメ写真の準備
    デジカメから PC に吸い上げた写真画像から必要なものを選抜し、ネット上で扱いやすいよう、縮小リサイズした上で保存します。

(3) GeoTag の生成と書き込み
    GPS トラックと写真画像を GeoTag ツールに読み込み、写真画像ファイルに撮影地点の経緯度を書き込みます。

(4) デジカメ画像共有サイトへの掲出
    必須ではありませんが、Flickr などのデジカメ画像共有サイトに画像をアップロードすると、後の処理が楽になったり、見栄えの良いスライドショーも見せられるようになったります。

(5) 旅アルバムの生成
    これまでの準備作業で取り揃えた材料を、EveryTrail にアップロードして情報を統合し、GPS スライドショー・アルバムを作成します。

(6) アルバムの紹介
    出来上がったアルバムを仲間で共有したり一般に公開する方法には、さまざまなバリエーションがあるのでケースバイケースで使い分けます。


☆使用するツール

    これまでの試行錯誤を通じて定番になって来たツールの紹介をします。
ハードウエアーにバンドルされた物のほかは皆シェヤウエアーかフリーウエアーで、お金はほとんどかかりません。

(1) GPS トラック・ツール
    トラックデータを PC に吸い上げるツールはハンディー GPS のバンドルソフトとして付いてきます。
デバイス・ドライバーとともに PC にインストールし、取扱説明書に従って通信条件を整えておきます。
Canmore GT-730FL-S型簡易GPS
  市街地の高層ビルや山中の岩壁などが GPS 衛星の電波に干渉して偽ジャンプが発生したり、前日のバッテリ・テストの際取得された自宅のポイントが残っていたりなど、生のトラックには無用な部分が付いていることが多いので、それらを削除するためにトラックエディターが必要です。
トラックエディターは、 Garmin GPS の場合、付属ソフトの Mapsource に内蔵されています。

Canmore GPS ドングル(左)の場合は、バンドルソフトにトラックエディターが内蔵されていないのでサードパーティーのツールを利用する必要があります。
  地図画像プラグインを付加して国土地理院の地形図サービス "電子国土" を表示できるようにしたカシミール3D がもっとも使い易くて強力な GPS 編集機能を備えているように思います。
カシミールはトラックの編集ができるだけでなく、行動軌跡を描いた大縮尺の地形図を作図でき、山登りのルートを正確に説明するときなどにも役立ちます。

(2) 画像縮小ツール

    "縮小専用。" と言うツールがよく知られていますがギガピクセル・クラスの画像を数十駒、一括で処理しようとすると、よくクラッシュするようです。
  そのようなトラブルが起こらないものをと探し廻って見つけたのが左の Chibisna です。(画像をクリックすると拡大します)

  縮小時に色調調整とシャープ化処理を行い、見栄えのする縮小画像を生成します。
最新版の公開が 2007年5月とやや古く、VISTA 以降では動作を検証していないと言っていますが今のところ、VISTA、Windows 7 のいずれでも問題なく使えています。

(3) GeoTag ツール
    以前は JetPhoto Studio と言うシェャーウエアを使っていたのですが Windows7 へのインストールでエラーが表示され、GPS トラックを読み込むときに障害が発生するようになりました。
Flickr アップローダを内蔵しているのは便利でしたが、頼んでもいないローカル版スライドショー・アルバムを作ってくれたり、色々目障りな所もあったので代わりのツールを捜しました。
Ubuntu Linux では Viking が、Windows7 では Geosetter がベストと思われましたが、Google Maps が使える後者の方が断然優れているという結論になりました。

  Geosetter は分かりやすい GUI と必要十分な機能を備えて安定に動作するだけでなく、日本語言語パックが付いているので日本語メニューで使えます。
Geosetter Home のダウンロードページには exe 形式と、zip形式と、ふた種類のインストーラが置いてあり、通常は前者から導入します。
後者は USB スティックに導入し、ポータブルシステムの一部として運用するのに便利です。
  Geosetter に乗り換えてまだ半年経っていないのですが、いかにもドイツ系フリーソフトらしい勤勉なサポートが行われていることが分かり、安心感が得られました。
内蔵エンジンの心臓部である ExifTool も、コアとなっている DCRaw が更新される度に遅滞なく更新されています。

(4) マルチリネームツール
    脇役ですが Geosetter による GeoTag 書き込み処理のあと始末にマルチリネーム・ツールがあると便利です。
マルチリネーム・ツールは窓の杜のライブラリなどにも出ていますが私は昔から使っている TotalCommander が出来の良いマルチ・リネームツールを内蔵しているので、それを使っています。
そのほか、TC は Geosetter に画像フォルダーを渡して起動できるプログラムランチャーや、画像ビューアーなど、作業の効率化に役立つ多くの機能を備えています。

(5) スライドショー・アルバム作成
    スライドショー・アルバムの作成はローカルPC にインストールしたツールではなく、いわゆるクラウド・サービスのひとつにブラウザーでアクセスして行い、必要なツールとデータ・ストアはネットの向こう側に置かれています。
ここで利用するのは EveryTrail と言うサイトですが、ただ今、急激な発展過程の真っただ中にあって、世界中から旅情報が寄せられ、膨大な情報の集積体が構築されつつあります。

  最新の Flash/javascript を応用したサービスで、ほとんど毎月のように大きな改変が行われていますから、最新のブラウザーを使った方が良いと思います。
IE7 以前の旧型ブラウザーでは思わぬ障害が発生するおそれがあります。
私は、Firefox と Google Chrome とを最新版に更新しつつ使用しています。

なお、EveryTrail を利用するときは最初にメールアドレスを書き込み、パスワードを設定してアカウントを取得しておく必要があります。

☆作成手順
  冗長を避けるため、勘所である GeoTag の生成と書き込み旅アルバムの生成 に絞って詳細な説明を行い、そのほかについてはごく簡単に済ませます。

(1) GPS トラックの準備
    ハンディー GPS から PC へトラックデータを吸い上げ、汎用フォーマットである GPX 形式に変換したあと、偽ジャンプなど不要部分をトラック編集ツールで除去。
クリーンアップされたトラックデータファイルは適当なフォルダーに保存しておきます。
ツールの使い方はそれぞれの解説やヘルプを参照してください。

(2) デジカメ写真の準備
    デジカメ・メモリーカードから (USB 経由で) PC に写真画像を吸い上げたあとビューアーで眺めてアルバムに使うものを選り抜き、必要があればリタッチツールで補整します。
最後に画像縮小ツール(Chibisna)で1000×1000ピクセル内に収まる程度にリサイズした上で適当なフォルダーに保存します。

(3) GeoTag の生成と書き込み
  ツールの状態遷移の順を追って説明します。

Setp1: まず、GeoTag ツールである GeoSetter を立ち上げると下のようなウインドウが開きます。
  左側はデジカメ画像セクション、右側が GPS軌跡と地図(Google Maps)のセクションになっています。
デジカメ画像セクションの方はリサイズ済みの画像を収めたフォルダーを選ぶと、収容されているファイルのリストが表示されます。 リストで選択された画像が下の方に表示されるので、↑↓キーで移動して順次見ることができます。 またサムネイル表示モードにして全体を一度に見渡すこともできます。
ファイルリスト右寄りの表示項目 "座標" が空白になっているのは GeoTag の生成・記入がまだ行われていないからです。


  ウンドウの右半分の地図/GPS セクションは、下の方に GPS 軌跡ファイル読み出しダイアログ・ボックスがあります。
用意した GPX ファイルをこのダイアログから開くと、その軌跡と、その周囲の Google Map とが重畳表示されます。

 
Setp2: 次に画像セクションですべての画像を選択したあと、画像メニューの GPS データファイルから同期コマンドを発動します
下のスクリーンショットのように、画像セクション上のメニューアイコンをクリックしても、あるいはショートカット・キー Ctrl+G を叩いても同じです。



Setp3:
 GeoTag 生成エンジンが立ちあがると下のようなダイアログボックスが表示されるので、 GPS 同期条件の設定を確認します。
"可視状態の軌跡から同期" で、 撮影日と軌跡点の最大時間差は規定値 3600 のままでOK。
国内で撮った写真の場合、タイムゾーン使用で、"(UTC+9:00)Asia/Tokyo" になっていることを確認します。
出発前にデジカメの時計合わせを忘れ、狂いが大きく(たとえば >30 秒)なっているときはボックスの下の方にある時刻調整追加ボックスから調整値を設定します。
 

  最後にボックス右下の "実行" ボタンをクリックすると左のような確認ダイアログが表示されます。
"Select nearest for All" クリックすれば良いみたいです。


Setp4:
 GeoTag の生成と画像ファイルへの書き込みが行われ、ウインドウ表示が下のように変化します。
ウインドウ左側の画像リストの "座標" コラムにそれぞれの撮影を指示する経緯度が書き込まれたのが分かります。
また右側の Google Map ウインドウの GPS 軌跡に沿って画像の位置を表すポインター・アイコンが表示され、現在選択中の画像の位置とその情報の要約も表示されます。

  なお、ポインター・アイコンが表示されないときは、地図メニューから
"全ての画像位置が地図に含まれるように表示" にするか、あるいはショートカット・キー Alt+M で表示モードにします。
画像リストボックス選択ファイルを上下させると、全ての画像に正しい撮影地点を指示する GeoTag が追加されているかどうか、確認できます。
この例ではひとつだけ、合成パノラマ写真に対する GeoTag の生成が失敗し、座標が空欄のままになっているのが分かります。
これは、パノラマ合成でできた画像はメタデータ部が壊れ、撮影時間情報が読み出せないのが原因です。
 

Setp5: GeoTag をマニュアルで生成して画像ファイルに書き込むには、まず地図メニューを開き
"Show Position Marker" をクリックして赤い色のポジション・マーカを表示させたあと、それをマウスで引っ張って、地図上の撮影位置まで持ってゆきます。
正確な位置を設定するには地図の縮尺を変更し、大スケールにすると良いです。

  位置が決まったら地図メニューで "元地図位置を選択画像に設定" をクリックするとその地点の経緯度が画像の GeoTag セクションに書き込まれます。

  あとからでしたが、画像ファイルに GeoTag がどのように書き込まれているか Irfanview で開き、画像メニューから画像の情報に入り Exitf 情報を表示させてみました。
赤線で囲まれたように GPS データのセクションができていて、経度、緯度、標高などが書き込まれていました。

Setp6:
 GeoTag の書き込みができたので画像ファイルを Geosetter 画像メニューの "変更を保存" で保存します。

  IPTCデータの文字コード変換エラーが表示された時は、日本語 JIS X 0201-1989 (ISO-2022) あたりを指定すれば良いみたいです。
少々時間がかかってファイルの保存が終わると Geosetter の出番は終わりです。

  画像の保存フォルダーを見ると左のようになっていて *.jpg ファイルはすべて GeoTag 付きのものに置き換えられ、元のファイルは
XXXXXX.jpg_original
と言う形にリネームされていることが分かります。

  GeoTag 付き画像は一括して別のフォルダーに保存しておいた方が後の作業が楽になるので、
"GeoTagged" という名のフォルダーを設置し、ファイルマネージャの表示モードを *.jpg としてすべて選択し、転送コマンド(TCではF6)で一括転送し、フォルダごと適当な場所に移動/保管しておきます。

Setp7:
 あとに残った XXXXX.jpg_original ファイルはオリジナルですから何かあった時のため、保存しておいた方が良いです。
元の名に復旧した上で保存するには TotalCommander のマルチリネーム機能を利用します。
ファイル・メニューから複数リネームツールを起動し、リネーム・マスクでファイル名 [N] はそのまま、拡張子 [E] は、はじめの3文字のみを残すため、 [E1-3] と設定したうえで "開始!" をクリックすれば終わりです。
ここまでで GPS アルバムを作るため材料は全て整いました。
引き続き、ブラウザーでインターネットにアクセスし、デジカメ画像共有、アルバム作成へと進みます。
 

(4) デジカメ画像共有サイトへの掲出
    これは必須ではありませんが、Flickr などのデジカメ画像共有サイトに GeoTag が付いた画像を旅毎にまとめてアップロードしておくと、あとで EveryTrail を操作してアルバムを作るときにこちらから転送でき、作業が楽になります。
また、下の画面コピーで指さしている "Slideshow" のリンク情報を提供して、見栄えの良いラージ・フォーマット・サイズのスライドショーを見せることも可能になります。
Flickr は、ヘビーユーザでなければ無料で利用できます。
とても良くできたデジカメ画像共有サイトで、色々と有用な機能が提供されていますが話が本筋から外れるので、これ以上は立ち入らないことにします。


(5) 旅アルバムの生成
    これまでの準備作業で取り揃えた材料を組み合わせてアルバムを作成します。

Setp1:
 まず、ブラウザーで EveryTrail にアクセスして既に取得してあるアカウントでログイン。
CreateTrip ページに入ると GPS アップロードメニューが表示されるので既に準備ができている GPX ファイルを選択し、UpLoad File をクリックして GPS ファイルをアップロードします。


Setp2:
 GPX ファイルのアップロードが済むと下のように画面が遷移します。
地図上に表示された軌跡を確認したあと、旅のタイトル、日時、種類、場所、概要などを、それぞれの記入欄に書き込みます。
英語サイトですが全角のかな漢字も問題なく通ります。

この段階で EveryTrail の旅レコード作成は一段落です。
引き続き写真のアップロードを行うので画面右下にある Continue ボタンをクリックします。


Setp3:
 画面表示が下のように変わって画像アップロード・モードになります。
メニューに記されているように手元の PC から直接アップロードできるだけでなく、Flickr/Picasa/You Tube の画像共有サイトから転送することも可能です。

Setp4:
 私の場合、Flickr から GeoTag 付き画像を転送していますが、転送が進行すると下のような画面に変わり、経緯度情報が付いた画像のサムネイルと、画像の位置を示すポインターが表示された地図が表示されるようになります。
転送が終了したら右上の Continue ボタンをクリックすると次の画面に変わります

Setp5:
 ここまでの作業でようやくアルバム作りの最終段階に到達しました。
右上の Save Pictures amd Videos をクリックして処理を終結します。


Setp6:
 でき上がった GPS アルバムは、このページ冒頭で見れるようなものですが、こちらでは個々の写真にコメントが付けられています。
これらを追加するには、編集モード・トップの picture セクションにある edit リンクから Edit Locations and Descriptions に入って、下のような画像編集画面を表示させ、サムネイル右横のボックスに書き込みます。


(6) アルバムの見せ方色々

  EveryTrail は、クラウド・サービスの一種で、出来上がったアルバムはネットの向こう側に置かれています。

  できたアルバムのファイルを手許の PC に保存し、対応アプリケーションで開いて見る、と言う従来のやり方とは違うので、かなり違和感があるかも知れません。
しかし、ハードディスクの破損はじめ、さまざまな事故によってローカル PC に保存したファイルを喪失するリスクから解放されると言う、大きなメリットが得られます。

  EveryTrail のアルバムは、ブラウザーでインターネットを介して仲間同士共有したり、一般に公開したりする訳ですが、色々なスタイルで共有/閲覧できるよう、さまざまな共有情報が提供されています。

  右はトップページの右下に掲出されている共有情報部のスクリーンコピーです。
以下にそれらの私流利用法を、あらまし説明します。
     

6.1 アルバムの URL をメールで送る
  もっとも簡単な方法はアルバムの URL をメールで共有仲間に送ることです。
上の共有情報メニュー: Share This Trip の上から2番目の項目 Share by email & IM のボックスからコピーした URL、この例では、http://www.everytrail.com/view_trip.php?trip_id=668840&code=e9758e0224d1a7668165aca8bf9ee90a
を、共有仲間へのメールにペーストして送ります。
とても簡便ですが "見てみるまでは分からない" ので旅の状況を知らない人に送っても興味を持って貰えるかどうかと言う不安が残ります。

6.2 kmz ファイルをメールで送る
  共有メニューの下の方にある Export This TripDownload to view 3D in Google Earth をクリックすると 668840.kmz などの名の kmz 形式ファイルをダウンロードできます。
kmz は Google Earth 専用の閲覧スクリプト kml の zip 圧縮形式ファイルなので、Google Earth を導入してある PC の上でこれをダブルクリックすると、Google Earth が立ちあがり、下のスクリーン・ショットのように3D地形イメージの上に GPS トラックアルバムが展開されます。

  トラック始点のあたりをダブルクリックしてズームインするとアルバムタイトル文字列がポップアップし、それをクリックするとアルバムの表紙が表示されます。
プレイモードに入って  記し、または play trip をクリックすると、まるで上空を飛翔して行くかのような鳥瞰スライドショーが見られます。

6.3 縮小 Flash 動画を見せる
    この手引書の冒頭にあるのと同じようなサムネイルに縮小したアルバムを見せたり、メールに添付したりするのも、すこし慣れれば、さして難しいことではありません。
  共有メニュー最上段の Flash map with photos for websites & blogs のボックスからコピーできる xml 文が共有情報の本体なのですが、素っ裸のままでは人に見てもらえないのでパンツを穿かせます。
これはたとえば、

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<HTML>
<HEAD>
<META http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=ISO-2022-JP">
<META http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css">
<TITLE>EveryTrail Album Viewer</TITLE>
</HEAD>
<BODY>
===== ここに XML をコピーする =====
</BODY>
</HTML>

と言う風なハイパーテキストのブロックです。

  このパンツをコピー・ペーストでテキストエディターに取り込んでおき、EveryTrail の上記ボックスからコピーして来た xml を指定場所に貼り付けたあと、"XXXXXXXX.html" と言うファイル名のテキスト・ファイルとして保存すれば、できあがりです。(XXXXXXXX は半角英数字名)

この XXXXXXXX.html をダブルクリックしてブラウザーで開くと下のスクリーンショットのような画面が表示されます。


  タイトルの文字サイズ大きすぎて不格好ですが、これは下記に引用したように、EveryTrail から貰って来た xml の冒頭部分にあるタイトルの文字サイズを設定しているタグ: <h2>...............</h2>のせいです。

<h2><a href="http://www.everytrail.com/view_trip.php?trip_id=668840">西丹沢 日影山から宮地山(Nisi-Tanzawa, HikageYama to MiyajiYama)</a></h2>

  この部分をたとえば、
<h3>...............</h3>
として文字サイズを1段小さくし、さらにタイトルの英語の部分を削除してしまえば、左のように体裁の整った表示に修整できます。
  ここで出来上がったものはサイズが 1.2Kbyte の単純な ハイパーテキスト で、そのままメールに添付して送ることができます。

メールには、
「添付ファイルをダブルクリックすると表示されるのはアルバムの縮小画像です。 タイトルをクリックすれば実物を見られます。」
などと書き添えておくと良いと思います。

(なお、上のリンクを右クリックし、"対象をファイルに保存" でダウンロードすれば、テキストエディターでファイルの中身を見ることができます。)


  共有メニューの下の方にある non-flash map for websites & blogs というタイトルのボックスからコピーして来た xml に上記のパンツを穿かせると左のような縮小画像を表示すものとなります。

  こちらは動きのない縮小画像で、ポインターをクリックするとサムネイル画像が表示され、それをクリックするとさらに拡大すると言う風になります。
  flash 動画機能抜きとなるので情報処理の量が減ってPC や回線の負荷が軽減され、ページのロードが速くなる、と言うメリットがあります。
  
ページ先頭      


☆あとがき

    梅雨どきで一時インドア・モードになっている時間を使って、前から宿題になっていた GPS アルバム作りの手順書をまとめました。
いつもの荒っぽい拙速流で、朝から取り掛かってその日のうちにやっつけてしまうと言う雑な仕事の産物ゆえ、思わぬ抜け落ちがあったり、ご粗末な誤りがあったりするかも知れませんが、この頃実際に行い、ほぼ定番化して来ている手順を書き出したものなので大筋としては間違っていない筈、です。

  数次の見直しを経て "β版" の文字は取り外しましたがまだ暫らくの間、見直しと修整を続けてゆきます。
何か気が付いたことがあった時はお知らせくだされば、ありがたいです。
この手順書が日ごろ親しくしているパソコン仲間をはじめ、さらにまた、見知らぬ方々も含め、幾らでもお役に立てばとても嬉しいです。

 

[付録] これまで説明した要素すべて織り込んだフルスペックのアルバムです。 
         (こちらのパンツのダウンロードはこちらから)

山の辺の道 天理から桜井へ (Yamanobe no Michi historic tral)


GoogleEarth でアルバムを見る (kmz ファイルを開いてください)

Flickr の元画像アルバムを見る