大磯 鷹取山から霧降りの滝 (2019.7.10)

(β版)

 

☆期日/天気/山行形式: 2019年7月10日/ 曇/ 単独日帰り軽ハイキング
☆地形図(2万5千分1): 平塚(横須賀9号-3)、伊勢原(東京12号-4)
☆まえがき
    大磯 国府新宿から六所神社、東の池を経て鷹取山に登頂して北東尾根から霧降り渓流のみちを降下。
日之宮神社・立石、ゆるぎの丘に立ち寄ったあと宮下川谷を下って霧降の滝、吉沢の池から吉沢中沢橋に下山。 バスで秦野まで移動し、相模大野へ戻る周回ルートをトレースしました。


大磯鷹取山ゆるぎの丘の展望  (画像をクリックすると拡大スクロール)

☆ルートの概要




 ルートマップを拡大表示

    ★ルート線は携帯端末内蔵 GPS
         で記録した実際の行動軌跡です。
         ポイントマーカは現地で位置を確認、
        補正したものです。
        主なマーカは、クリックするとその地点
        で撮った写真の縮小画像を見る事が
        できます。




Googleフォトアルバム
   (撮影地点の経緯度情報が付いた
        元画像のアルバムが見れます)



<行動時間>

  宮崎台[10:09]=(東急線)=中央林間=(小田急江ノ島線)=藤沢[11:18]=(JR東海道線)=[11:30]平塚[11:40]=(神奈中バス#平46 二宮駅行)=[12:03+3]国分新宿バス停(12:08)-宝積院(12:14)-相模國総社六所神社(12:18/25)-月京バス停(12:34)-東の池(12:52/13:03)-観音寺入口/関東ふれあいの道道標(13:05)-関東ふれあいの道の道標(13:09)-尾根の背(13:20/24)-七曲がり丸太階段(13:38/46)-鷹取神社(13:50/14:05)-鷹取山218.8m三等三角点標石(14:10)-霧降り渓流のみち入口(14:20/24)-日之宮神社立石分岐(14:33)-日之宮神社(14:37)-立石(14:40/44)-分岐(14:49)-ゆるぎの丘(15:00)-霧降ノ滝下降点の道標(15:02)-霧降の滝(15:14/17)-吉沢池(15:24/35)-中沢橋交差点(15:43)-(15:51)中沢橋バス停[16:07]=(神奈中バス#平76秦野駅南口行)=[16:42+3]秦野駅南口[16:56]=(小田急快速急行新宿行)=相模大野=(小田急江ノ島線)=中央林間=(東急線)=[18:26]宮崎台


☆ルートの詳細

<ルートの要所>

   家事に時間を取られているのと梅雨の "中休み" がないのとのため山行間隔が空き、山登りの筋肉が失くなってしまいそう、と心配になっていたところへ夕方のテレビ天気予報で "明日は雨は降らないでしょう" という予想が出ました。ごく簡略な山支度を急いで整えた翌朝ゆっくり出発して大磯の鷹取山に向かいました。
 実は6月下旬に年寄りグループで吉田邸を訪ねるため大磯まで行っていたところでした。
その機会を利用した "ついで山行" で鷹取山に登ろうと思ったのですが十分な時間的な余裕を得るのがむづかしいいことが分かったので断念し、二番煎じの湘南平でお茶を濁していたところでした。


  アプローチは平塚駅北口 10:40発の二宮駅行き神奈川中央交通バス。
吉田邸の前を通り過ぎてふたつ目の国府新宿で下車して歩き出しました。
JR東海道線の線路際にある宝積院を見たあと地下道で線路の下をを潜って進むと正面に六所神社が見えてきました。
崇神天皇時代創建とされる由緒の古い神社で地元鎮守の柳田大神に、一之宮寒川神社、二之宮川勾神社、三之宮比々多神社、四之宮前鳥神社、平塚八幡宮の分霊を合わせ、相模国総社六所神社となっています。
 

  神社の東側の大通りで出て左折して北に向かい、月京のあたりまで進むと行く手に鷹取山が見えてきました。
頂上付近に大木の森が見えるのは鷹取神社神域の森のようです。

  新幹線の線路の下を潜った先から右手に曲がってゆく道路に沿って進んでゆくと右横に大きな貯水池が見えてきました。

 江戸時代に当時の先端技術を駆使して築造された農業用水貯水池で、北側の岸の近くに弁財天を祀った厳島神社ので島があり、小さな社殿のまわりが涼しい木陰になっていました。
蒸し暑い中、真夏の太陽が照りつける車道を歩いてきて体温が上がっていたので池を眺めながらクールダウンしました。

  鷹取山への入口は、池の横を通っている道路の向かい側から入ってゆく脇道の入口に立っている "観音寺" のサインが目印でした。

  入口で左折して100m ほど進んだ所にある十字路の角に等身大のカカシと鷹取山への道標が立っていました。

  右折して人家と山畑の間を進んでゆくと濃密な竹藪の中にはいりました。

竹藪と山の境を通っている小田原厚木道の下を潜って行く隧道を抜けると幅広い簡易舗装の歩道が続いていて、道端に "関東ふれあいの道" の石標が立っていました。
路面に落ち葉や枯れ枝が積もり、あまり人が歩いていない様な感じです。

  道が右に回てゆくと緩やかだった坂が徐々に急になり、山の斜面に突き当たる手前で舗装が途切れました。
丸太階段で左にまわり登るとまた簡易舗装路にもどり、ひと登りで尾根の背に上がりました。

  右折して進んだ尾根の背はほっそりして濃密な森に覆われ、樹間を吹き抜けてくる風が爽やかでした。

(画像をクリックすると拡大)

  穏やかな尾根を進んでいって本峰の高みが近づいてきた所に左側の山林が切り開かれて視界が広がり、海が見えるところがありました。

  平らな尾根が終わって頂上に向けてり急な登りにかかると丸太階段になりました。
段の間隔が広いのと、踏面の土が雨水に流されて失われ、ハードルのようになっている所が多く、なかなか厳しい登りになりました。

  階段が急になって老化した脚の筋肉が文句を言いだしたところでしめ縄が張り渡された鳥居に登り着きました。
ここから先は神社の神域になるようです。


  鳥居の先はまわりの地形が一段と急峻になりました。
まっすぐに登って行くのが難しいほど斜面が急なせいか、右に左に曲がり登ってゆく丸太階段になりました。

  2、3度曲がり登ると突然斜面が緩やかになり、真っ直ぐになった階段の先の方に社殿が見えました。

 鷹取山は近くで逃げた徳川家康の鷹がまた捕まえられた山でその頂上に鎮座している神社はアプローチで歩いてきた生沢地区の鎮守の社で木花咲耶姫を祀り、鎌倉時代の東鑑に記載されている古社でした。

  社殿の背後は平ら地面が広がり下から登ってきた車を止められる広場になっているようでした。

  この山の頂上は広場の奥の左手にある僅かな高みでした。樹木が疎らに立っている姫笹の広場の奥の方に三等三角点(218.7m)の標石が鎮座していました。

  社殿の背後から始まっている簡易舗装の林道に戻って坂を降りてゆくと道の右横に鉄パイプの柵が続いています。

 北面の下降路は先刻登ってきた南面ルートと対照的な穏やかでした。
のんびりムードに切り替えて歩き始めたところ、前の方から人の声が聞こえてきて、やがて熟年のご夫婦が姿を現しました。

 こんな時期にこんな山に来る人が居るのか、と思いながら挨拶すると、先方も同じことを感じていたようで、お互いに照れ笑いを交わしてすれ違いました。

  暫く舗装路を進んでゆくと、霧降りの滝方面への入口を示す標識が立っている所に着きました。
入り口の右側に関東ふれあいの道の標石柱、左側にこの付近のルートを描いた地図看板が立っていました。

  分岐から丸太階段を登ってコブの肩を乗り越し、幾分藪っぽい所を通過すると穏やかで綺麗な遊歩道に乗りました。

 穏やかに下ってゆくと日之宮神社と高石への入口を示す標識が立っていました。

 滅多に来られる所ではないので立ち寄ってゆくことにしました。
分岐から入ってごく僅か登ったコブの上に鎮座している石祠の脇に、ここが日之宮山で雨乞いの祈願が行われる場所であることが記されていました。

  祠の先から左下へ急降下してゆく尾根の背に入念な工作をした固定ロープが張ってありました。


  ロープつたいに降りてゆくとぐす縦横4m ほどの礫岩の塊の上に降り着きました。

  なにもない山中にポツンと鎮座している大岩は "立石" と呼ばれていますが、辺りに不思議なパワーが漂っています。

 いつの時代か分かりませんが、道もない時代にこの山の中に入ってきて偶然この岩に行き当たった人間がどれほどの衝撃を受けたでしょうか?

(画像をクリックすると拡大)

  ロープの助けを得て急な小尾根を登り返して日之宮山にあがり、元の道に戻って下降を再開。
きれいな道を進んでゆくと間もなく行く手が開けてきました。

相模野を一望にできる高台は "ゆるぎの丘" と名付けられ、地元ボランティアグループによる整備が進められている園地です。

 野外ベンチが置かれている草薮の高みに上ってみると、左手に丹沢の山並みが見え、その手前側に秀麗な姿の大山が立っていて、ページ冒頭のパノラマ写真のような眺めを楽しみました。

  景色を楽しみ、写真を撮ったあと歩いてきた方へ少し戻って "霧降り渓のみち" への道標に従って谷に下降するとすぐ立石の袂から流れ出してくる宮下川谷に入りました。

  沢沿いに下ってゆく歩道は丁寧に整備され、流れの上には手造り感満載の橋が架けられていました。

(画像をクリックすると拡大

  道端に "湘南平・霧降り渓流のみち" のちず看板が立っていてその背後の一段下った平地に野外ベンチを据えた小園地がありました。

 ベンチの脇から急降下する螺旋状の階段を下ったところは滝の下の河原で12m ほどの滝を見上げる事ができました。
礫岩の大岩が積み上がってできたイボイボの表面を伝わって水が流れ下っています。

 霧降り滝の名があるのは、雨が降って水量が増えると岩のイボイボに水が跳ね、霧状に撒き散らされる事によるようです。

  滝の下手からやや危なっかしいへつり道を通過するとまた穏やかな遊歩道になり、杉林の中に上部が欠けた古い石碑が立っていました。

  石碑をわきを通り過ぎると間もなく吉沢池が見えてきました。
幅の広い堰堤の上に小奇麗な東屋があったのでこの日の最後の休憩をしました。
東屋の脇に立っている看板に、水が浸透しない礫岩層の上を流れている宮下川は雨水が一挙に流出し、すぐ水が涸れてしまうので農業用水を確保するためにこの池が築かれたと記してあります。

 16時過ぎに秦野駅南口行バスが吉沢橋を通過するのでそれに時間を合わせるよう、時計を見ながら東屋で休憩しました。

  吉沢池から吉沢橋十字路まで直線距離で500m あまりでしたが集落の中の道は込入っていました。
GPS を参照して順路を歩き、余裕のある時間に十字路に着けたまでは良かったのですがその後はウロウロ。

 東海大学前から秦野方面へ行く道の方向は分かるのですが、十字路の残りの3本の道のどちらからバスが走ってくるのか?
それと思しい所に立っているバス停ポストに行って時刻表を見たら秦野行きの運行時刻が書き込まれていません。


  迷っていたらたまたま散歩のおじさん(こちらより若い?)が通りかかったので尋ねたら、吉沢郵便局の向かい側にあるバス停ポストを教えてもらえました。

 そのお陰で無事に乗れた秦野行きバスは、予想していたような平坦地でなく、丘陵地帯の複雑な地形の中を縫うように進んでゆくものでした。

 30分あまり秦野駅に着いたので地物のピーナッツを土産物店で仕入れたあとホームに降り、おなじみの小田急小田原線で朝方通っって行った相模大野へもどり、中央林間を経て帰りました。


☆ルートの詳細

詳細ルートマップ
    (下の縮小画像をクリックすると元図が表示されます)






詳細ルートマップ
    (左の縮小画像をクリックする
      と元図が表示されます)


★GPS軌跡の記録と地点位置の補正
     は Android アプリ 山旅ロガーと
     地図ロイド。
     ルートマップの作図には Windows
     山岳展望アプリカシミール3D。
     ベース地形図は国土地理院新版
     淡色レベル16 を使用しました。

       ルートの詳細を伝えるため元図
     は大きなサイズになっています。
     ダウンロードしたら適宜縮小するか
     要所を切り出して印刷、利用して
     ください。
     縦横比は維持していますが縮尺は
     不明です。 国土地理院の紙地図と
     照合してください




 GPS軌跡・地点マーク
        のダウンロード

★上の地図の GPS 軌跡と地点マーク
     情報をまとめて ZIP 圧縮したもの。
   解凍するとそれぞれの kml ファイル
     が得られます。
     Google maps に読み込むなどして
     利用してください。


☆おわりに
    今年は陰性の梅雨で、これほど日照時間が短いのは何十年部と言われています。
僅か一日だけ降り止んでくれそうな一日を生かして、この頃の運動不足を埋め合わせようと軽ハイキングのつもりで出掛けてみた大磯の鷹取山は頂上に鎮座している神社の神域に大木が林立し、小低山とは思えない深山の雰囲気を漂わせていました。

 この山は秦野の弘法山から大磯湘南平への関東ふれあいの道が通っているほかに今回通った霧降りの滝ルートの様に地元ボランティアが整備しているルートも何本かあるようです。
今度の秋の遠出のシーズンが過ぎた時期を待ってまた歩きに行ってみたいと思っています。

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