宇都宮、篠井富屋連峰 (2013.4.27)


☆期日/天気/山行形式: 2013年4月27日 晴 単独日帰り山行
☆地形図(2万5千分1): 下野大沢(日光4号-4)、大谷(宇都宮1号-3)

☆まえがき

    2月に佐野の寺久保山で出遭った宇都宮のハイカーに、古賀志山の北にある篠井富屋連峰が面白いよ、と言われたのが気にかかっていたので味見に出かけました。

☆行動時間
    宮崎台[6:34]=渋谷[7:16]=(湘南新宿ライン)=[9:15]宇都宮駅[9:50]=(関東バス船生線)=[10:35]篠井学道/中篠井大日権現堂(10:50)- 310m ピーク(11:01)-舗装林道(11:15)-榛名山分岐(11:42/47)-男山(11:55/12:00)-本山(11:22/32)-下篠井分岐(13:00)-飯盛山(13:20/30)-青嵐峠(13:57)-高館山(14:25/30)-黒戸山(15:00)-舗装林道末端(15:08)-小休止(15:40/50)-(16:00)中徳次郎[16:06+3]=(関東バス)=[16:45]宇都宮駅[16:55]=(湘南新宿ライン)=[18:55]渋谷=[19:30]宮崎台

本山頂上 北から西への展望    (画像クリックすると拡大、スクロール)

☆ルートの概況
    篠井富屋連峰は宇都宮から日光街道を 20Km 近く北上した所にあります。
神奈川県内からはかなり遠いところにある上に、バスの運行本数も少ないので、朝の程よい時間に家を出て行くと9時過ぎに宇都宮駅に着き、登り口に着くのが11時近くになります。
宇都宮駅付近で前夜泊した方が良いかも、と思ったりしましたが、歩いている途中で疲れたり、時間が遅くなったりしたら適宜打ち切って下山できる程度の里山だから、何とかなるだろう、と割り切りました。

  宇都宮駅西口前のバスターミナルから船生線のバスに乗り継いで約45分で篠井学道に着きました。

  三叉路の突き当りにある大日権現堂の脇で足拵えをし、お堂の脇から谷に向かって進みましたが、地形図に書き込まれていた道は廃道化していて人が歩いた形跡がありませんでした。

  これでは前途多難だと思ったので草地を横切って北側の山裾の道に移り、谷奥の人家の前を通って山に入ったのですがこちらも相当な藪道で人道というよりむしろ山の獣の通り道と言ったほうが良い状態でした。

  藪の中を進んで高みに上った所で踏み跡が途切れました。
GPS と地形図を引っ張りだして方向と位置を確認し、右手の鞍部へ下ってみたら廃道同然の道形が現れ、藪の中に立っている道標が見つかりました。

  道標は中篠井への下降路を指示していたのでそれと逆向きに進んで行けば良い筈と歩いて行ったら舗装林道に出合いました。
この舗装路は大日堂から南へ 400m ほどの所から山に入って来たもので、現役のルートはこちらに変わっているようでした。

  道標に従って杉林の中を進んでゆくと林道末端の車止め広場に出て、その奥から山道が始まりました。

  広場の奥に立っている道標の脇から山道に入り、ひと登りした所から右手へトラバース。
谷に入って沢溝を登り上げ、尾根に上がった所は榛名山と男山の鞍部で、篠井のこどものもり公園から榛名山を経て男山に登って行く登山道が通っていました。




  鞍部の先の急登を上がると尾根の右下が伐採跡になっていて宇都宮方面から関東平野東北部への視界が開けました。

男山分岐点下から宇都宮方面から関東平野の眺め    (画像クリックすると拡大)

  さらにもうひと登りしたところでT字路を左折、岩っぽい尾根を僅か進んで男山の頂上に着きました。
男山は小岩峰で、まわりを囲んでいる樹木の間から雪雲がかかっている日光連山、ゴツゴツした起伏を連ねている古賀志山が見えました。

  分岐に戻って本山に向かう途中の鞍部に「金鉱入口跡」と記した標識がありました。
尾根から一段降りてみると 60°位の角度で立っている岩盤に人が潜り込める位の穴が開いていました。

  鞍部の先から本山への登りにかかるあたりでは新緑がとても綺麗でした。


  本山も男山と同じ様に、T字路に突き当たった所を左折して登りました。
地味系の典型のような山ながら地元では親しまれているようでおばちゃん3人組と若い男性2人組が休んでいました。

  本山の頂上は奥側の樹木が刈り払われて西から北への視界が得られ、ページ冒頭のパノラマ画像のような展望を楽しみました。

  右奥の方は男体山から女峰山への日光連山でしたが、時期外れの寒波の流入による冷風が吹きわたり、山の高い所にかかっている雲は雪雲のようでした。

男本山頂上から日光男体山方面の眺め    (画像クリックすると拡大)
 

古賀志山、鞍掛山、二股山 (画像クリックすると拡大)

  視界の左端の方には古賀志山、その左前に鞍掛山、右後ろに二股山が見えました。 

  本山から所々に露岩がある尾根を下り、コブをふたつみっつ乗り越して行った所に左のように行く手を遮るような形の道標が立っていました。

  道標の手前で左折、尾根の背を外れて左手の山腹に下りかけた所で下から登ってきた老ハイカーと出遭いました。
かなりのお年のようでやっと登ってきた感じに見受けましたが、ここをホームグラウンドにしている地元の人らしく、すれ違いざまの挨拶で「今日はどこを歩くんかね?」と聞かれたので、「一応端から端までの積りで来ています」と答えました。
 
  露岩が多くて乾いた山に珍しくジクジク水が滲み出している窪地を横切ってゆくと下篠井から登ってきた道が合流していました。

 
  分岐点から杉林の中をひと登りで尾根の背に乗った所は送電線鉄塔のすぐ下でした。

  その僅か先から飯盛山への急登が始まりましたがひと頑張りで頂上に上がることができました。
自然林に囲まれた穏やかな雰囲気の広場で奥の方に三角点標石があります。

  飯盛山の下りはかなりの急降下でした。
ロープが固定された 10m あまりの露岩を下ったあと、足場の悪い長い下りがあり 100m 超のロープが取り付けてありました。

  傾斜が緩んでロープが終わるとすぐ左下に舗装車道が見えてきてやがて車道の青嵐峠に降り立ちました。

  旧道の青嵐峠は少し離れていて、100m あまり車道を進んでいった所から杉林の中に入り、さらに 150m ほど進んだ所でした

  青嵐峠から先のルートは一段温和になりました。
穏やかに上下を繰り返しながら進んで行くと笹が出てきて三度目のT字路に突き当たりました。

  左折してひと登りで着いた高館山頂上は落ち着いた雰囲気の漂う細長い広場で、奥の方に三角点標石がありました。

  高館山の先は随時尾根の背を外れてゆく登降の少ないルートに変わり、疲れが出てきた老人にはありがたい下降路でした。
  黒戸山は立て札がなければ気づかずに通りすぎてしまうようなささやかな岩群でした。
岩上に学校林寄贈の記念碑が立っていました。

  黒戸山から左手に降りてゆくとすぐに舗装林道に出て、僅か先で2車線の広い車道に出ました。
このあたりはルートをミスって、なぜか兜山の入口が見当たらないまま山から降りてしまいました。
あとで GPS 軌跡をチェックして分かったことは、黒戸山の岩群から直進して尾根上を進まないと兜山には行けなかったのだと言うことでした。
  なお、兜山は地形図に記されているのと違ってふたつ並んでいる 372m 峰の北側のピークです。 

  ルートの最後の所でこの日二度目のルートミスを犯したせいで意外に早い下山となりました。
バスの時間を睨みながら田圃の縁で最後の休憩をしました。

  日光街道沿いに運行されている中徳次郎(ラ)バス停に行く途中、後ろを振り返って見たら、歩いてきた山並みがまるでまんじゅうを並べたようでした。

<詳細>



  GPS スライドショー



 Flickr の元画像スライドショー



ルートマップ
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☆おわりに

    篠井富屋連峰は話に聞いた通り、変化があって眺めが良く、楽しい低山縦走ができました。