横浜水道みちの探訪(2011.11.25-2012.1.18)


☆まえがき
    英人技術者パーマーの計画・指導のもと、明治20年(1888年) に落成した横浜水道は、我が国最初の近代水道(*)でした。
横浜港で給水した水は赤道を越えても腐らないと、水質の良さで世界的に有名だったそうですが、水源が道志の清流であったならもっともと思います。
  たまたま西谷浄水場内にある水道記念館を見学し、その当時の欧州先進国で発達した水道技術の粋を結集した大規模ハイテク・システムだった、ということを知りました。
  開港後しばしば蔓延して多くの命を奪っていたコレラの制圧、放水によって火災を消す近代消防を可能にしたなど、民生に与えた恩恵の大きさから見れば、文明開化の象徴とされている新橋・横浜間の鉄道より価値の高い技術遺産ではないか、と思いました。

  昨年11月末に山で足の筋肉を傷め、山行の代わりに平地でリハビリ・ウオーキングを行う必要が生じたのを機会に、津久井湖畔の水源から末端の野毛山配水池まで、横浜創設水道の跡を訪ねてみることにしました。
少々の寄り道をしたりルートミスもあったりで全長をカバーするのに、11月下旬から1月中旬までの間に都合6回の遠足を繰り返すこととなりましが、創設水道跡だけでなく、戦後の経済成長の一翼を担った相模湖系の導水路と大水路橋の探訪も行うことができました。

  鶴ケ峰から野毛山までの下流部は市街地に残されたトロッコ道の痕跡を訪ね歩くばかりでしたが、境川より西の中上流部は緑道やジョギング道として整備されている所が多く、行く手に徐々に近づいてくる丹沢・津久井の山並みを眺めながら楽しく歩けました。

*: 鉄管を繋いで加圧した水を送ることにより汚染のない水を送り、ろ過で浄水した水を供給できる水道


相模原麻溝公園 グリーンタワーから丹沢方面の展望    
(クリックすると拡大)
☆横浜創設水道の概要
    もとは辺鄙な寒村だった横浜は、安政6年(1859) の開港のあと急速に発展したものの、埋立地のため良い水が得られず、コレラなど伝染病の蔓延に悩まされていました。
今では当たり前になっている水をかけて火事を消す消防もできず、火災にも悩まされていたようです。

 明治16年(1883) に神奈川県が英国工兵中佐ヘンリー・S・パーマーに調査・計画を依頼。
同氏指導のもと、英国から取り寄せた機材によって明治18年(1885) に着工。
明治20年(1887) に道志川から野毛山浄水場まで、18インチ鉄管によって加圧送水する延長44Km の近代水道が竣工しました。
  水源付近はあとからダムが建設されたなどで創設時の痕跡を辿るのが難しくなっていますが、それ以外は、水路の敷設工事と完成後のメンテナンスに必要な輸送手段として設置されたトロッコ道の跡が「水道道」として残っていて、わりと容易に追跡することができます。

  西谷浄水場内の水道記念館に行くと開港直後に敷設された水道の木樋なども含めて様々な遺物が展示され、分りやすく詳しい説明が添えられています。
展示スペースは1階と2階ですが、3階の廊下の壁には、三井の取水場でポンプを駆動していた蒸気機関はじめ、創設水道の初期の状況を撮影した貴重な写真が幾つか掛けてあります。
また、4階は展望室になっていてガラス越しにグルリ360度の展望を楽しむことができます。

☆横浜創設水道のみち案内板設置図
  下の地図で分かるように、水源の津久井湖畔から末端の野毛山公園まで、あわせて26箇所に 「横浜創設水道導水路案内板」が設置されています。
相鉄線鶴ケ峰駅付近から津久井湖付近までの中上流域は、遊歩道・緑道、あるいはジョギングルートとして整備されている部分が多く、快適なウオーキングを楽しむことができます。


横浜創設水道案内板設置図を 元のサイズに拡大 して見る。


☆行動記録

  6回に分けて歩いた時の状況を、最上流の津久井湖畔から末端の野毛山へ、日時や歩いた方向に関わらず、順次配列して報告します。
行動時間記録で#4大島送水井などのように「#番号名称」で表記してあるのは創設水道案内板です。

[2012年1月9日 快晴] もどる  
  相模川畔大島から谷ヶ原浄水場を経て津久井湖畔三井まで、青山浄水場にも立ち寄りました。
<2万5千分1地形図>
   上溝(東京11号-4)、八王子(東京11号-3)、与瀬(東京15号-1)、青野原(東京15号-2)
<行動時間>
    宮崎台[6:54]=鷺沼=長津田=[7:39]橋本駅/南口[8:10]=(神奈中バス)=[8:25]日々神社前(8:30)-大島水場のヤツボ(8:40)-渓松園/#4大島送水井(9:19/23)-相模川清流の里/#3大島(9:47)-小倉橋手前/#2大島(10:15)-谷ヶ原浄水場正門(10:35)-津久井発電所上(10:53)-普門寺入口(10:58)-普門寺(11:15/25)-峯薬師東参道入口(11:41)-三井ボート乗場/#1三井(12:23/30)-三井八幡神宮(12:35)-(13:00)太井/そば屋/クラブ前バス停[13:23+2]=[13:35]三ヶ木BT(13:38)-青山浄水場入口(13:52)-青山浄水場(14:04/17)-青山親水公園(14:24/27)-道志橋(14:45)-(14:57)三ヶ木BT[15:00]=[15:40]橋本[15:41]=長津田)=鷺沼=[16:21]宮崎台


津久井湖 峯の薬師付近から津久井城山、大山北尾根と丹沢主脈   
(クリックすると拡大)
<摘要>
(1) #4大島送水井は老人センター 渓松園の門の脇にあります。
    円い形の趣きのある建物は相模川の河川敷から台地の上へポンプアップしていた揚水場の送水プールを利用したものだそうです。

(2) #3大島は相模川清流の里へ下る車道の入り口から100m ほど進んだ所から右手に上がる山道に入ってすぐの所です。  入り口に道標がないため注意していないと見過ごしてしまいます。

(3) #2大島へは、 割とよく踏まれた山道を進んで行きます。 導水管が露出しているところで 「泉福寺」 への分岐を示す道標を見てさらに直進。 埋設導水管の上の、防火帯のような感じの切り開きの中を進んで行くと小倉橋から曲がり登ってきた車道に出合うのですが、その僅か手前の山側に案内板が立っています。

(4) #1三井へは谷ヶ原浄水場前から城山、峯の薬師の下を通っている湖畔の車道を進みます。
    創設時の水路や揚水場は津久井湖に水没して見えません。 また現在、沼本ダムから取水している水路は山中を貫通するトンネルになっていて2万5千分1地形図には水色破線で表されています。
    案内板は三井の八幡神社前から西へ車道を下って行った先の湖岸。 津久井湖観光ボート桟橋の入り口の脇に立っています。

(5) 現在の取水口は三井の西6Km ほどにある沼本ダムの袂ですがそちらの探検は次の機会に譲ることにして、道志川谷に入ったところにある青山取水場と、その上流1Km あまりの鮑子取水口の様子を探りました。
   休日のせいか門が閉ざされていて取水場の構内にも入れず、柵の外から大きな沈殿槽を見ただけ。 鮑子取水口への道も見つけられずに終わりました。

<ルートの詳細>

  二種類のスライドショーへのアクセスを提供します。
要すれば、Flickr から 1000x1000px 内接サイズの画像をダウンロードすることもできます。
すべての画像にGeoTag が付けてあるので撮影位置を精確に割り出すことが可能です。


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[2012年1月5日 快晴] もどる  
  小田急東林間駅から相模川縁大島まで。 相模原麻溝公園グリーンタワーで展望を楽しみました。
<2万5千分1地形図>
    原町田(東京11号-2)、上溝(東京11号-4)
<行動時間>
    宮崎台[10:29]=鷺沼=中央林間=[11:10]東林間(11:15)-三角公園/#11上鶴間(11:20)-小田急本線踏切(11:40)-米軍住宅地突当り(11:53)-国立相模原病院(12:12)-麻溝公園タワー(13:05/15)-公園管理事務所(13:20/25)-露店(13:26/47)-女子美術大学前(13:51)-#9下溝(13:54)-JR相模線(14:34)-国道129号線(14:50)-県道48号線交差点(15:25/28)-神澤不動下降点(15:57)-(16:07)日々神社前[16:12]=[16:30]橋本駅南口[16:39]=長津田=鷺沼=[17:20]宮崎台

相模原麻溝台付近の緑道から大山・丹沢の山並みと麻溝公園グリーンタワー   
(クリックすると拡大)
<摘要>
(1) 東林間駅から200m ほど南の踏切の先の三角公園の奥手の線路際にある#15瀬谷 案内板を確認できれば麻溝公園までほぼ真っすぐです。
ただし、小田急本線の先1Km あたりで米軍相模原住宅に突き当たり、塀沿いに迂回しなければなりませんでした。

(2) 麻溝公園は広大な美しい公園です。
グリーンタワー(38m高)の展望台に上がると、これまで歩いてきた水道道と、行く手の地形がよく分かります。
公園の端は河岸段丘の崖になっていて30m あまりの高度差があります。 水路は段丘崖を斜めに下っているので少し北にずれます。
タワーの北100m あまりの所にある公園事務所で水路の様子が聞けたばかりでなく、相模原一帯の散策ルートマップも貰えたお陰でルートを外さずに済みました。

(3) 道保川と鳩川を渡るふたつの橋は平行して川を渡っている水道管が見え、ルートを外していないことを確認できます。
その先はだだっ広い原の中を真っ直ぐに進んで行くのでやや冗長になります。
JR相模線の下を潜る所は雨季には水が溜まって通れず迂回しなければならなくなることもあるようです。

(4) 田名古清水で県道48号線を渡ると相模川河岸段丘の崖の縁の集落の中をうねり進むようになってルートが分かりにくくなり、すこしばかり迷い歩く事となりました。
<ルートの詳細>
  二種類のスライドショーへのアクセスを提供します。
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[2012年1月2日 晴]
もどる  
  南町田から東林間まで。 JR相模線番田駅を目指したが道に迷って中断。

<2万5千分1地形図>
    原町田(東京11号-2)
<行動時間>
    宮崎台[10:02]=南町田(11:55)-境川(12:08)-国道16号線コンビニ(12:25/32)-小田急江ノ島線東林間南踏切(13:03/06)-ルート外れ-水路と交差(13:16)-小田急本線相模大野南踏切(13:25)-相模女子大通(13:43/14:03)-(14:20)相模大野駅[13:25]=中央林間=鷺沼=[14:16]宮崎台
<摘要>
(1) ルートミスのため、この日に確認できた案内板は#12下鶴間のみとなりました。
この案内板の横には大きな仕切弁が置いてあります。
消えかかっている鋳肌銘から英国ヨークシャーの某エンジニアリング社製と読み取れました。
脇に大正4年に行われた拡張工事で設置されたものということなどと記した看板が立っています。

(2) 水路トレースの実質は田園都市線南町田から小田急江ノ島線東林間南町田駅付近までとなりました。
境川右岸から東林間駅の付近まで2.5Km 程は、「さくら散歩公園」として整備され、美しい遊歩道です。
何時行っても楽しく歩けそうに思われました。
<ルートの詳細>
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[2011年11月25日 快晴]   もどる  
  南町田駅西、境川水管橋から鶴ケ峰駅まで。 大貫谷戸大水路橋に立ち寄り、威観に驚きました

<2万5千分1地形図>

    原町田(東京11号-2)、座間(東京12号-1)、横浜西部(東京8号-3)
<行動時間>
   宮崎台=南林間(12:20)-境川導水管橋(12:32/37)-鶴間公園#13鶴間(1)(12:42)-#14鶴間(2)18"鉄管/獅子頭給水栓(12:54/13:01)-#15瀬谷/鶴間三角公園(13:06)-川井浄水場(13:20)-亀ノ甲山バス停(13:41/44)-大貫谷戸水路橋(13:50)-#16川井(14:17)-トロッコ軌条(14:23)-#17下川井(14:41)-導水管橋(15:18)-#18今宿(15:20)-鶴ヶ峰本町水道道標識(15:37)-畠山重忠終焉の地(15:45/50)-#19川島(15:52)-(15:55)鶴ヶ峰駅=横浜=自由が丘=二子玉川=宮崎台

<摘要>
(1) この時が横浜水道みち探訪の手始めでした。
川井浄水場は塀沿いに南側を迂回しましたが北側を回れば相模湖系導水路も見られたかも知れません。

(2) 八王子街道と重なっている部分もありますが、大部分はそれに平行している裏通りになっています。
遊歩道として整備されている部分が多く、快適に歩けます。

(3) 横浜身代わり不動近くのT字路を左折して僅か進むと全長306m、高さ23m の大貫谷戸水路橋が見えてきて、その威観に驚かされました。
  同形式の橋では北陸線の余部鉄橋が有名でしたが急行列車が強風に吹き飛ばされる事故が起きたあと架け替えられたので現在はこの橋が国内最長だそうです。

  と言うことで、この橋だけでも見にゆく価値があります。
公共交通機関によるアプローチも容易で、鶴ケ峰から頻発している亀ノ甲山方面行きバスに乗って若葉台団地入口で下車。
または、田園都市線青葉台/横浜線中山駅から鶴ケ峰/横浜駅方面行きバスで若葉台団地南下車など。

<ルートの詳細>
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[2012年1月18日 晴のち曇]   もどる  
  鶴ケ峰から野毛山まで。 市街地の水路図を送って貰ったお礼を兼ねて水道記念館を再訪。

<2万5千分1地形図>
    横浜西部(東京8号-3)、横浜東部(東京8号-1)
<行動時間>
   
宮崎台[9:35]=溝の口=自由が丘=横浜=和田町[10:50]=(市営バス)=[10:54]浄水場前/横浜水道記念館[12:18]=(市営バス誤乗し遠回り)=[13:05]鶴ヶ峰駅北口(13:35)-鎧橋際/#19川島(13:40)-西川島公園/#20三反田(13:50)-東川島水道道公園/#21上星川(14:18/20)-仏向給水車両ステーション/#22坂本(14:37)-水道局保土ヶ谷事務所/#23下星川(15:01)-社宮司公園/#24帷子(15:15)-藤棚公園/#25芝生(15:30)-野毛山旧配水池入口/#26戸部(15:49/16:07)-野毛山公園入口(16:15)-桜木町駅[16:32]=あざみ野=[17:20]宮崎台   
 
水道記念館4F展望室から北方の眺め    (クリックすると拡大)
<摘要>
(1) 西谷浄水場構内には横浜水道記念館のほかに水道資料館があります。
資料館の前庭と館内には、横浜水道で使われてきた様々な機器が展示されているだけでなく、模型やパネルによる技術解説もあって、水道技術の理解にとても役立ちました。

(2) 最下流の藤棚交差点付近から野毛山付近までは震災・戦災・市街地再開発などによるくり返しの撹乱を受けているので創設水道の水路を追跡するのが難しいのでは、と思っていたのですが記念館から手作りの詳細な地図を送っていただき、そのお陰で意外にたやすく追跡できました。

(3) 国土地理院電子国土地図閲覧サービスからA4紙にプリントして縮尺 1/15000 程度のプリントを数枚生成。 記念館から送付された詳細地図を参照して水路を書き込み、さらに水道記念館ウエブからダンロードした pdf 形式の資料: 横浜水道創設水道導水路案内板設置位置によって案内板の推定位置を書き込んだ手作りルートマップを持参したところ、ほぼドンピシャリでトレースできました。
<ルートの詳細>
  二種類のスライドショーへのアクセスを提供します。
要すれば、Flickr から 1000x1000px 内接サイズの画像をダウンロードすることもできます。
すべての画像にGeoTag が付けてあるので撮影位置を精確に割り出すことが可能です。 


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☆あとがき

    横浜創設水道探訪の最終日は詳細水路図へのお礼のため水道記念館を訪ねたあと水道資料館も見学、水道技術の勉強ができました。
野毛山目指して進んでゆくと次第に人と車の往来が激しくなって行き、藤棚交差点のあたりは賑やかな繁華街になりました。
藤棚から山をふたつ越え、さらにもうひと登りするとようやく野毛山配水池の裏手に登り着きました。
配水池を囲んでいる柵を背に26番目の案内板が立っていて、右手にまわって行くとパーマーの銅像がありました。
銅像の前の広場の向かい側にある展望台に上がると目の前に大市街地が広がり、ランドマークタワーが間近に見えました。

  明治半ばの創設以来、営々と水道システムの技術改良を続け、急増する需要に対応する能力増強を進めてきた縁の下の力持ちの努力に支えられてこの大都市が存立しているのだと言う事を実感しました。
 
横浜創設水道探訪の終点 野毛山配水池展望台の眺め   
(クリックすると拡大してスクロール)

<横浜創設水道探訪軌跡図>
  締めくくりとして、5次にわたる水路探訪行を繋ぎあわせた軌跡データと案内板設置位置情報とを書き込んだ Google マイマップ: 横浜創設水道探訪軌跡図を掲出します。

  方向も日時もバラバラな GPS トラックを GPS Visualizer と言う GPS 情報処理サービスを使って一本の kml ファイルにつなぎ合わせたのですが、ちょうど節のある竹竿のような形で繋がりました。
この情報を Google Maps マイマップの kml インポート機能を使ってページ冒頭の案内板地図に書き込んだのが下の地図ですが、永遠のβ版と称している Google Maps システムの未熟せいか、私の操作の不適切のせいか、GPS トラックがバラバラに千切れ、案内板位置表示ともども、複数ページに分裂してしまいました。

  いずれ原因を究明し、単一画面の地図として表示されるよう改良する積りですが、暫くは拡大モードでフルスクリーン表示にした上で左側サイドバー下部に表示される改ページリンクをクリックし、適宜ページを捲りながらご覧ください。
横浜創設水道探訪軌跡図(β版)
 

元のサイズに横浜創設水道探訪軌跡図を拡大してみる


<Google Earth による閲覧>
  お手許のパソコンで Google Earth が稼動するなら、Google Maps よりずっと見やすい地図を容易に合成できます。
まず、下のふたつの kml ファイルをダウンロードし、適当なフォルダーに保存してください。
案内板設置位置情報: Guide_Post_Location_Map.klm
創設水道探索軌跡: Yokohama_WaterWay_Walks.kml
これらふたつの kml ファイルを Google Earth で開くと Google Earth の航空写真上に案内板のマーカーと GPS 軌跡が表示されます。
Google Earth では Google Maps と違って地名や路線名が表示されませんが複数ページに分裂することがなく、単一画面の地図として表示されます。
背景が航空写真なので、よりリアルに眺められ、スケールの変更やジャンプなどの操作性も良いですから楽しく見ていただけるのではないかと思います。

 

<<番外編>>
[2011年12月24日 快晴]   もどる  
  相模湖系水路の導水路と水路橋を訪ねて鶴ケ峰から大貫谷戸まで。

☆まえがき
    横浜水道に興味を持つきっかけになったのは新聞の地方版ページで紹介された大貫谷戸水路橋でした。
こちらは明治の創設水道ではなく、戦後の1950年代にできた相模湖系の導水路のものです。
鶴ケ峰から大貫谷戸水路橋のある若葉台団地南口まで導水路を辿り、4箇所に架っている水路橋を見に行きました。

<2万5千分1地形図>
    横浜西部(東京8号-3)
<行動時間>
   
 宮崎台[10:21]=溝の口=自由が=横浜=[11:19]鶴ヶ峰駅(11:22)-バスターミナル(11:28)-尾根道ルート入り口(11:32)-浄水場脇(11:36)-駕籠塚(11:40)-水路横断フェンス(11:46)-鶴ヶ峰水路橋(11:50/53)-浜水橋(11:57/12:00)-今宿東公園北口(12:03)-上白根1丁目バス停水路橋(12:14/16)-今宿ハイツ・コンクリート橋(12:21)-横浜旭陵高校前交差点(12:36)-ズーラシア・フェンス突当り(12:41)-ズーラシア管理センター入口(12:45/51)-ズーラシア入口(12:59)-T字路(13:10)-水路横断(13:13)-繁殖ゾーン北側フェンス(12:24)-水路沿いの踏跡(13:27)-三保水路橋袂(13:29)-三保道路(13:34/休憩/48)-笹峰バス停(13:52)-廃棄物処理場奥(13:59)-山道入口(14:09)-行止り(14:13)-三保市民の森バス停道標(14:20)-若葉台1丁目車道(14:31)-大貫谷戸水路橋東袂(14:40)-赤枝病院前T字路(14:49)-(14:52/絶品タンメン/15:30)若葉台南バス停[15:32+2]=(横浜市営バス)=[16:04]青葉台駅[16:13]=[16:29]宮前平-馬絹

横浜水道緑道 白根付近の眺め    (クリックすると拡大してスクロール)
 
<摘要>
(1) 11月に上川井の谷戸を渡っている長大な大貫谷戸水路橋を見てその威容に驚きました。
この橋は1950年頃に稼動しはじめた相模湖系のもので、川井浄水場から鶴ケ峰までの尾根筋をコンクリート製の導水路で繋ぎ、途中にある4箇所の谷戸は水路橋で渡っています。

(2) 丘陵の尾根筋を通る導水路にそって遊歩道が整備され、中程にはズーラシアもあるので、創設水道探訪とあわせて番外ウオーキングを行いました。

(3) 水路はズーラシアに入るあたりでカーブして北に向かい、園内を縦断しているので入園して様子を見ようと思っていましが園内にある水路沿い道路は立入禁止と言うことだったので諦め、園の東側を通って北端に出てくる所まで迂回しました。

(4) 川井宿町と三保町の間の峠の上空に架っている水路橋のあたりは、フェンスがあったりゲートが閉ざされていたり、広大な廃棄物処理場があったりして迷い歩くこととなりました。
このあたりは水路に沿って川井宿側に降りたあと橋の下を潜って三保側に抜け、三保市民の森入り口から尾根筋に登り返すのが正解、と思いました。
<ルートの詳細>
  二種類のスライドショーへのアクセスを提供します。
要すれば、Flickr から 1000x1000px 内接サイズの画像をダウンロードすることもできます。
すべての画像にGeoTag が付けてあるので撮影位置を精確に割り出すことが可能です。 


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大貫谷戸水路橋   
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☆あとがき
    山で足の筋肉を傷め、リハビリ・ウオーキングをしなければならなくなった機会を利用して横浜創設水道の水路跡を探訪し、あわせて昭和の相模湖系導水路と大水路橋を訪ねました。
遊歩道、緑道、園地などとして整備されている部分が多く、山歩きと同じように楽しく歩けましたが、市街地での地図読みは、山の中よりむしろ難し所があったように思います。
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