板敷峠-吾国山-難台山-団子石峠(2012.3.16)


☆期日/天気/山行形式: 2012年3月16日(晴) 日帰り低山縦走 単独行
☆地形図(2万5千分1): 加波山(水戸15号-1)
☆まえがき
    笠間市南境の板敷峠-板敷山-吾国山-道祖神峠-難台山-団子石峠を歩きに行ました。
筑波山から加波山へ連なっている山並みの、加波山あたりから東へ派生している尾根筋の主要部です。
神奈川県からみるといささか遠目の山なので日帰りはどうかなぁ、と思いましたが常磐線の羽鳥駅から山麓の板敷まで、便数は少ないが程よい時間に走る路線バスが運行されており、朝早く家を出れば十分歩き切れそう、と言う事が分かりました。

  板敷の大覚寺から旧道板敷峠に上がり、藪尾根をショートカットして尾根上の林道へ。
板敷山西肩の切り通しまで林道歩きをしたあと山道に入って吾国山に登頂。
東肩から洗心館付近の林道へ下り、僅か東の道祖神峠からよく整備された登山道に入って難台山に登頂。
さらに団子石峠まで尾根伝いをしたあと瓦谷に下山しました。
旧板敷峠から板敷山尾根筋の林道まで、冗長な林道歩きを避けて直登した 1Km 程の藪尾根では、 「ちょっぴりバリエーション」を楽しみました。

吾国山頂上の展望  
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☆行動記録
<行動時間>
    宮崎台[6:04]=表参道=北千住[7:14]=(常磐線)=[8:39]羽鳥[8:45]=(関鉄グリーンバス)=[9:15]板敷山前(9:25)-板敷山大覚寺(9:30/35)-板敷峠(9:47)-林道(10:23/40)-パラグライダー場(11:00)-切り通し(11:15)-吾国山(11:33/40)-林道(12:07)-道祖神峠(12:23/25)-すずらん群生地分岐428.6m峰(12:57/13:03)-難台山(13:28/35)-難台城址分岐(13:57)-ししヶ鼻(14:10)-大福山(14:21/23)-団子山(14:28)-団子石(14:38)-団子石峠(14:42/14:55)-山寺(15:40)-(16:02)瓦谷[16:31]=(バス)=[16:50]羽鳥駅[16:55]=[18:33]上野=三越前=[19:35]宮崎台

<概要>
  ルートは全体的に穏やかで危険箇所もないものの、大覚寺から旧板敷峠へ上がる旧道を歩く人はいなくなっているようで入口に目印は見えませんでした。
板敷集落を出外れ、県道64号線が左へカーブしている所から右の山裾に分岐している道が旧峠への道で、入口から50m ほどの所に畳屋の看板を出している一軒家があります。
畳屋の建物の左脇を通って進むと大きな石碑があり、その先の谷窪の荒れた道を登ってゆくと右上に林道が見えてきました。

  林道に上がった所は旧板敷峠で、路肩に立っている大きな道標に右折して林道を進むと吾国山へ行けると記されています。
林道ルートは楽で景色も良いですから車が少なければくのんびり歩いて登るのに良いのですが、地形図で見ると、ここの林道は山腹を大きく折れ登ってゆくように描かれていて、あまりに冗長なように思えたので旧峠鞍部東側の尾根を直登するショートカットを選択しました。
旧峠頂上に立っている "親鸞上人法難之遺跡 板敷山" と刻んだ石碑の先、10m ほどにある "護摩壇の遺跡 登り口" と刻んだ石柱の向かい側あたりから山に入りました。

  尾根の背の道は藪に埋もれてほとんど分からなくなっていましたが、疎らに色褪せた赤テープが残っており、それを追跡してゆくと、かつては道が通っていたのかなぁ、と思れる痕跡も認められました。
ひと登りした所に藪が密生して通りにくくなっている所があったので潅木の隙間を擦り抜けたところでルートを外しそうになりましたが、とにかく高い所へと登り続けて行ったら自然と踏み跡に戻る事ができました

  板敷山(304.9m 三角点は確認できず) の頂上を越えてやや下り気味なると間もなく右下に舗装林道が見えてきました。
林道に降りて左手ヘ緩やかに登って行き、一旦尾根の北画を回って戻った所に沢山の車が止まっていたのでびっくりしました。
ここにあるパラグライダー発進場で地元テレビ局後援のパラグライダー大会が開催され、沢山のグライダーが集まっていたためでした。
パラグライダー場を過ぎるとまた尾根の北側に入り、しばらく笠間側の斜面を進みました。
所々で林の隙間から笠間の盆地を見ながら歩いた道が尾根を乗り越して南面に戻る所が切り通しになっていて、その手前から山に入ってゆく階段道の入口に吾国山頂上への道標が立っていました。

  吾国山の頂上付近は神社の境内とされているようで、綺麗な園地になっていました。
奥手に石垣の高みがあり、その上に小さい祠がありました。
祠を囲んでいる土手の上に乗ると広大な視界が開け、筑波山から加波山への連なり、関東平野、そしてこれから向かう難台山が一望でした。

  吾国山東肩から右手に降り、林道を左手に回って行くと洗心館がありました。
良い場所にある瀟洒な建物でしたが、門が閉ざされていて人の気配がなく、閉鎖中のようでした。

  さらに林道を東に進むと「狭き門」があり、その僅か先が道祖神峠で、広い車道が乗り越えていました。
峠の鞍部の向かい側の林道を少し進んだ所にある道標に従って右手の尾根に上がるとよく整備された幅広の登山道に入りました。
要所に指導標が完備している良い道をのんびり低山気分で進み、スズラン自生地分岐を経て難台山頂上に上がりました。
樹木に囲まれて捗々しい展望はないものの雰囲気の良い頂上で暫く休憩したあと、ししヶ鼻を経て団子石峠まで、ところどころに展開する展望を楽しみながら尾根伝いをしました。
  団子石峠から南面の車道を下り、山寺から瓦谷に下山しましたが車がいないのと景色が良いのとで気分のよい下降でした。

  帰りのバスは羽鳥駅でのJR列車への乗り継ぎ時間が5分しかなかったのでどうかと思っていましたが、バスの走り方が思いの外順調で、定刻ぴったりに駅に着きました。
このごろ恒例になっている地元のソバ屋の味を楽しんで帰ることはできませんでしたが、その代わりに遠い山のわりには早い時間に家に帰り着きました。

大福山巖頭の展望  
 (クリックすると拡大 スクロール)

<ルートの詳細>



GPS スライドショー



元の画像スライドショー



ルートマップ
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☆おわりに
    歩いてみて分かったのは、吾国山は頂上の西肩の切り通しか東肩の洗心館あたりまで車で上がって手短に登られることが多い様でした。
これに対して道祖神峠より東は、整備が行き届いた綺麗な尾根道が通っていて、所々に展開する展望を楽しみながらゆっくり歩ける好ハイキングコースになっていました。
団子石峠の東は愛宕山から鐘転山にかけて遊歩道・園地が整備されているようです。
道祖神峠から難台山に登り、東走して愛宕山か鐘転山まで歩くプランもありかなぁ、と思いました。

  なお、今回は初めて Android タブレット(IdeaPad A1)を山に持ち上げ、内蔵 GPS が行動軌跡の記録や山中でのナビゲーションに使えそうかどうか、味見を行いました。
事前の準備が不十分だったため、途中で地図アプリの地形図が消え、ナビゲーションはできませんでしたが、移動軌跡の記録はできました。
上のリンクタイトルから参照できるルートマップにも Android タブレットの軌跡を書きこんであります。
所々で座標値取得が疎らになっているのがちょっと気になりますが一緒に携行した Garmin GPSMAP60CSx よりちょっと劣るかなぁ、と言う程度の軌跡が取得されました。

  最適なアプリを組み合わせ、適切にセットアップすればこれまで愛用してきた Garmin ハンディー GPS とはひと味違う活用ができるかも、と思いました。
特に7インチのワイド液晶画面に 1/9000~18000 地形図を表示できるところに価値があります。
この地図の上に GPS 軌跡と現在位置を表示すれば山中でのナビゲーション・ツールとして便利に使えるとおもいます。
また、 GPS のほかにデジカメも内蔵しているので、ちょっとした里道歩きならこれひとつ持ってゆくだけで、GSP スライドショーを作成するのに必要な機材うをすべてまかなうことができます。