南高尾、赤馬-大洞山-泰光寺山-草戸峠-上大戸(2012.1.30)


☆期日/天気/山行形式: 2012年1月30日(快晴のち薄曇) 日帰り単独行
☆地形図(2万5千分1): 与瀬(東京15号-1)、八王子(東京12号-3)
☆まえがき
    右足肉離れのリハビリを兼ねた横浜水道探訪(*)が一段落したので、山登りができる筋力が再生しているかどうか確認しようと、水源林の広がる南高尾への山行を行いました。

  ありきたりのルートをなぞるだけでは面白くないので、ささやかなバリエーション・ルートを試み、大垂水峠南麓の赤馬から大洞山へ直登してみました。
  赤馬は大垂水峠から大洞山へ繋がっている稜線の裾にあたっているのですが一般的な案内書やガイドマップでは空白地帯になっています。
中腹を送電線が通っているからその巡視路を利用して登降している者がいる筈と、ネットを検索してみたら案の定で、藪尾根や廃道探索マニアの記録がいくつか見つかりました。
  降雪のあとなので上部は雪と藪の尾根になっていると予想しましたが高度差が限られているので何とできるだろうと思いました。

赤馬台地上の展望    
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☆行動記録
<行動時間>
    宮崎台[7:16]=長津田=八王子=[8:24]高尾[8:46]=[8:54]相模湖[9:03]=(神奈中バス)=[9:13]赤馬(9:20)-最奥民家(9:47)-送電線鉄塔#60(10:26)-稜線(10:53)-大洞山(10:58/11:07)-コンピラ山(11:20)-中沢山(11:40/52)-見晴台(12:03/12)-西山峠(12:33)-泰光寺山(12:40/57)-三沢峠(13:14)-榎窪山(13:17)-草戸山(13:43/57)-草戸峠(14:07/11)-青少年センター(14:29)-(14:45)上大戸/青少年センター入口[14:54]=(神奈中バス)=[15:24]橋本=長津田=鷺沼=宮崎台
<概要>
  大垂水峠南麓の赤馬(アコウマ)は相模湖駅から毎時2、3本出ている三ヶ木行きバスで約10分で行ける便利な所ですが、大昔に相模川畔歩きをしたとき、名手・三井へ向かって歩き過ぎて以来ですからかれこれ15、6年ぶりと言うことになります。
赤馬バス停で下車すると行く手に相模川に架っている桂橋が見えました。
せっかちに山に向かおうとしたのがもとで集落の裏通りを少し迷い歩くこととなりましたが、バス停の僅か先の十字路を横切っているのが県道515号線で、そこを左折すればよかったことが分かりました。

  東の名手に向かって1Km あまり進むと、「落石注意 全面通行止」 と記したサインがあって、その手前から山の方に向かう道が分岐しています。
2万5千分1地形図(与瀬)で 205.9m の三角点記号を通っている実線として記されている細目の舗装車道ですが、少し進んで高台に上がると視界が広がり、上のような展望が得られました。

  山懐にある民家の大きな長屋門の前で車道が終わり、杉林の中の山道に入りました。
入り口の近くに水源林の看板が立っていましたがそのすぐ先で古い屋敷の跡と思われる石垣に突き当たりました。
その手前で左折して進み、鉄パイプの手すりがある朽ちた丸太橋を渡って行くと穏やかな折れ登りが始まりました。
  あまり踏まれていないが昔は山越えの通商路だったように思われる幅の広い良い道でした。

  やがて巨大な送電線鉄塔(新多摩60号)の基部に登り着き、その右手を回り込んで先に進むとすぐ、左手の谷に入って行こうとする所に通せんぼの木の枝が置かれていて、右手に尾根の背に上がる踏跡が分岐しています。
大洞山頂上は右上の筈なので踏み跡に入って雪に覆われた尾根の背に上がり、適当にルートを選んで登り続けてゆくと左手に城山らしい山が見え、その中腹を甲州街道の車道が横切っているのが見えました。



  やがて行く手が明るくなって傾斜が緩み、最後はほぼ平坦に進んで縦走路に飛び出しました。
合流点は大洞山から大垂水峠へ行く道が直角に右折し、頂稜から外れて北斜面に入って行こうとする曲がり角で、野外ベンチが一基あり、「火災の目摘んで緑の八王子」と書いた立て札が立っています。

合流点から5分で大洞山に登頂してひと休み。




  雪尾根を辿って進み、コンピラ山肩から雪による倒木を避けつつひと登りして頂上の観音様に再会しました。

雲がかかって来た富士山はじめ、まわりの山々を眺めながら休憩しました。




 中沢山の先にある見晴台は南高尾ルート随一の展望スポットです。
ベンチにザックを置き、コーヒーを飲みながら暫く景色を楽しみました。
丹沢、津久井の山並みを背景に突き出ている又野の台地は大政治家 尾崎咢堂の生まれ故郷です。

南高尾見晴台の展望    
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  南高尾尾根伝いの後半は雪が減り、土が露出している所が増えてきました。
残り僅かとなった雪は凍結しているのでスリップしやすいので要注意です。
見覚えのある分岐から緩やかに登って泰光寺山頂上に上がりました。
1年前に来たときにはかなり傷んでいた野外テーブルやベンチが補修され、富士山に向かって腰を下ろせる場所には物置き兼腰掛け台が増設されていました。

  峯の薬師分岐、三沢峠を経て草戸山への尾根は昼下がりになって気温が上昇し、凍結していた雪が融けてスリップしにくくなった反面、土が露出しているところがぬかり気味になってきました。
うっかりして尻餅でもつけば着物を泥んこにしてしまいますからこちらの方がさらに要注意かも知れません。

草戸峠から高尾山の展望    
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  南高尾は歩き慣れた山ですが来るたびに見える景色が違っていて、まさに一期一会です。
要所で展望を楽しみながら進み、最後に上がった草戸峠で高尾山本峰の眺めを楽しみました。

  久し振りに上大戸へ下山しました。
ひと下りで沢底の林道に降り立ち、キャンプ場の横から町田市青少年センターの前を過ぎて通りに出るとすぐの所にバス停ポストが立っていました。
10分ほどで来た橋本行きバスは法政大学に立ち寄ったあと町田街道を走りました。
こちらの方は、津久井の方から出てきて並行している国道415号線のように常時渋滞気味と言う状態ではないようでした。

<ルートの詳細>




  EveryTrail の GPS スライドショー



  Flickr の元画像スライドショー





  ルートマップを拡大表示

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☆おわりに
    赤馬から新多摩線60号鉄塔を経て大洞山西肩に上がるルートは、神奈川県水源林の看板はあるものの、導標はおろか赤テープのコースマークもほとんど見ませんでしたが快適に登降できる静寂ルートという事が分かりました。
取り付きから1時間ほどで大洞山の肩に上がれます。
下降路として使えば50分前後で赤馬バス停まで到達し、毎時2、3便の相模湖行きバスが通っていますから下山でも利用価値が高いと思いました。