南房総、大日山-宝匡印塔山-御殿山 (2011.3.5)


☆期日/天気/山行形式: 2011年3月5日/快晴/前夜市中ホテル泊 単独行
☆地形図(2万5千分1): 金束(横須賀2号-1)、安房古川(横須賀2号-2)
☆まえがき
    数年前、伊予ヶ岳と富山に登ったとき、はじめて御殿山を見た。
伊予ヶ岳から見ると、饅頭形に盛り上がった山の天辺に乗っているシイの森がまるで乳首のようで、印象に残った。

  南房総の奥深いところにある山で交通も不便なため、どうやってアプローチするか、問題だったが色々調べまわったら、館山から登山口の川谷(やつ)まで館山日東交通の路線バスが運行されていることが分かった。
便数も平日6往復、土休日4往復あるからまずまずだ。
北麓の平群からは館山へ毎日4便のバスがある。
こちらに下山すれば公共交通機関利用で縦走形式の山行も可能ということが分かった。
ただ、東京湾の向かいの山への日帰りは時間的に苦しい。
前の日に君津の三舟山に登ったあと JR 内房線で館山まで移動して宿泊。 翌日ゆっくり登る行程とした。

  週末にかかるため館山駅付近のホテルはどこも満室だった、
やむなく、駅から北に 1Km あまり離れた海辺にあるホテルに泊まることにしたのだが駅まで徒歩で15分以上もかかるので朝が忙しいかも、と心配したが、実際はその逆だった。
ホテルのすぐ裏手の大きなショッピングセンターの前にバス停があって館山駅を発車したバスは7分あとに通過する。
朝は余裕たっぷりということになった。

南房総 御殿山頂上の展望    
(クリックすると拡大)
☆行動記録
<行動時間>
    ロック・シティー[8:47]=(館山日東バス \620)=[9:20-5]川谷(9:20)-畑案内版(9:56)-宝匡印塔山入口(10:30/45)-宝匡印塔山(10:55/11:00)-大日山(11:10/25)-宝匡印塔山(11:35)-鷹取山(12:10/15)-御殿山(12:35/13:05)-東星田分岐(13:10)-大黒様(13:25/27)-遊歩道出口(13:35)-高照禅寺(13:55/14:13)-平群車庫前(14:50)-天神社(14:55/15:10)-(15:10)平群車庫前[15:30]=(館山日東バス \680)=[16:11]館山駅[17:10]=(日東交通高速バス)=[19:00+45]横浜駅東口=あざみ野=[20:44]宮崎台
<概要>
      美しい茜色になって暮れた日の翌朝は放射冷却で冷え込み、ほとんど無風の快晴になった。
ショッピング・センター前から乗ったバスは週末の早朝のためか、ほかに客がなく貸し切りだった。
ドライバーは長年観光バスの運転をして全国を走り回ったと言った。
昔の団体旅行の話、沿線の地名の由来、最近の町村合併のことなど、登山口の川谷に着くまでの間にさまざまな話が聞けた。

  ルートの詳しい状況は下のリンクから GPS トラック、および元画像のスライドショーを見れば分かると思うので、ここでは重要なポイントと展望パノラマの説明のみ行う。

  川谷(ヤツ)から畑へのアプローチは、道端の民家の庭にいた人に尋ねたら丁寧に教えてくれた。
地形図の二重線車道を辿れば正解ということが分かった。

  畑集落に入ると間もなく、 左の写真のように林道が分岐し、入り口に登山ルートの略図を描いた看板が立っていた。
  林道上部から宝匡印塔山への入り口は、左の写真のようになっていた。
白い大きな看板は山火事防止のもので、肝心の登山道入り口を示す道標は至って目立ち難い。
地形図を読んで現在位置を把握していなければ見落としたかも知れない。

  宝匡印塔山の頂上には簡単に上がれた。
時間も早く、体調も良かったので大日山へ行ってみたところ、下のような大展望が待っていた。
さらに、富津から来たグループと出遭い、見えるものの説明をして貰えたばかりか、地元の銘菓までご馳走になった。

南房総 大日山頂上の展望    (クリックすると拡大、スクロール)

  大日山から御殿山への尾根ルートは良く整備され、難しい所、危険な所はなかった。
ただ、地形図からは読み取れない急登降が数か所あり、低山のミニ縦走としては手応えがある方だった。
 
富山の右手に見えた富士山   (クリックで拡大)

  この日は年に何日あるか、と思ったほどの好天になった。
御殿山頂上では冒頭パノラマ写真のような展望を楽しんだ。
富山の右の中空に浮かぶ富士山が神々しかった。
山の裏側には外房の和田浦あたりの海岸と太平洋が見えた。

  御殿山からの下降は、固定ロープが張られた階段の急降下で始まったがすぐに穏やかな尾根の背に乗った。
下降路の中間に大黒様と呼ばれる展望点があった。
山麓の川辺から平群へ、箱庭のような眺めだった。
美しい山村風景を見て阿武隈の山里を連想した。

御殿山北尾根 大黒様の展望    (クリックすると拡大、スクロール)

<ルートの状況>




大日山-御殿山の GPS アルバム




Flickr の元画像スライドショー


ページ先頭へ    
☆おわりに
  今回歩いたルートは低山のミニ縦走としては手応えがあり、沼津アルプスを連想せる雰囲気があった。
房総はまだごく限られた部分しか知らないのだが、これまで歩いたうちではベスト・ルートと思った。