津久井、城山(2010.3.5)


☆期日/天気/山行形式: 2010年3月5日(晴) 単独日帰り
☆地形図(2万5千分1): 上溝(東京11号-4)
☆まえがき
    大磯の高麗山に登って分県登山ガイド神奈川編は終わり思ったのは間違いで、津久井の城山と相模湖の嵐山が残っていた。
津久井城山は津久井湖畔の小さな山で、道志・北丹沢へ行き来する途中何度となくその山裾を通っている。

  寒中の運動不足を解消するミニ版ハイクとして、早春の大雨のあとに来た晴れ間を狙って出かけてみた。
なかば公園のような形で遊歩道が整備され、丹沢や南高尾の山並みを眺めながら、楽しい低山歩きができた。

相模川対岸の向原から新小倉橋の先に見える城山  
 (クリックすると拡大スクロール)
☆行動記録とルートの状況
<行動時間>
    宮崎台[7:24]=鷺沼=長津田=[8:11]橋本駅(朝食)[8:48]=(津久井神奈交バス三ヶ木行)=[9:04]津久井湖展望台(9:30)-飯綱曲輪(10:05/10)-城山山頂(10:20/50)-小倉・根小屋分岐(10:55)-梯子鎖場(11:08)-送電鉄塔展望点(11:15)-小倉登山口(11:30)-新小倉橋(11:45)-向原(11:55)-(12:12)谷ヶ原バス停[12:17]=[12:34]橋本(昼食)[14:12]=町田=橋本=長津田=[17:00]宮崎台

<ルートの状況>
  (詳細は下の GPS トラックアルバムで)
   津久井 城山の GPS トラックアルバム    (by EveryTrail)


<展望写真集>
    津久井湖畔の城山公園で地元の物産を販売している観光センターの建物の背後から歩道橋に上がって国道を渡ると城山遊歩道の入口がある。
一段上がった所で振り返ると津久井湖の水面が広がっていた。
谷の向かい側は南高尾の山並みに連なっている峰の薬師のあたりだ。
城山遊歩道を一段上がった所の眺め    (クリックすると拡大)

  江戸時代、伊豆韮山に築いた反射炉で知られる江川太郎左衛門の指図で植林されたと言う檜林の中で城山公園パークセンターへ直進する道から左手に分かれ、やや急な斜面を斜上して行くと戦国時代の山城の水源だった宝ヶ池がある。
池のすぐ先が頂稜で、狼煙台の高みに上がると山の後ろに根小屋の盆地が広がり、棚引く朝霧の先に仏果山、丹沢の山並みが見えた。

  尾根上を右に向かい、飯綱神社の粗末な社殿の先で小倉・根小屋下降点を過ぎて行くと山城本丸跡の城山頂上に着いた。
樹木に囲まれた広場で、高みに林大学の筆による歴史を刻んだ石碑が立っている。
鎌倉時代 三浦氏が築き、小田原攻めの徳川勢に攻め落とされた歴史が残る津久井城跡    (クリックすると拡大)

  広場の端に立つと目の下に津久井湖の水面が広がっていた。
谷の向かい側は峰の薬師で、その奥を左に辿ってゆけば南高尾の尾根続きだ。
津久井城址から津久井湖の展望    (クリックすると拡大)
広場の西側へ一段下がった回廊状の平地の縁に立つと丹沢方面への視界がひろがった。
山の下に広がる根小屋の平地の左寄りに見えるのは、有名な金属加工機械メーカの工場のようだった。

  根小屋の盆地の先は仏果山の山並みで、さらにその奥手に北丹沢の稜線から蛭ヶ岳・丹沢山を経て表尾根・大山方面への頂稜が連なっている。
津久井城址西麓に広がる根小屋の盆地と仏果山、丹沢の山並み    (クリックすると拡大)

  頂上南肩の土蔵曲輪あとに津久(筑井)城の歴史を記した看板が立っていたのでその前に腰をおろし、休憩しながら説明を読んだ。

  休憩のあと、来た道を分岐点まで戻って右に折れ、小倉・根小屋方面への下降路に入った。
大木が林立する綺麗な森の中をなだらかに下って行く幅広い道の中ほどに車坂と記した標柱が立っていた。
  ひと下りで小平地に着き、北根小屋の方に行く道から別れて左手に折れ、小倉方面へのルートに入るとやや急な斜面を巻いてゆく山道になった。

  全体としては至って穏やかな下降路だったが途中の沢溝を横切る所には露岩があり、木梯子と鎖の手摺が設置されていた。
沢溝を渡った先で尾根を直上して行く男坂の入口を通り過ぎた。
さらに少し歩いて送電鉄塔の上に出ると、まわりの視界が開け、谷向かいの正面に小倉山が見えた。

  山の裏側から頂上を越えてくる薮ルートがあるという。
小倉山の右手は根小屋の平地越しに丹沢の山並みが連なっている。
右手に相模川の谷で、新旧ふたつの小倉橋が架かっている。
下降路の終わり近くに立つ送電鉄塔脇の展望    (クリックすると拡大)

  鉄塔から僅かで狭い谷に入り、途中から水流の上に架けられた桟道の上を歩いて行くと国道に突き当たった。
左に折れ国道沿いを歩いてゆくと河岸段丘上の集落の家の庭先で八重のヒカンザクラ(?)が美しく咲いていた。
八幡宮の石鳥居の先から左に回りこんで行くと高く大きくアーチを描いている新小倉橋が見えてきた。
旧小倉橋を渡る積りだったのだが考えが変わり、畑の中の細道を登って新小倉橋の方に行った。
新小倉橋は両側に遊歩道が設けられた幅広い橋で、途中に展望所が設けられ、遥か下の方に相模川を見下ろすことができた。

  対岸に渡って城山町向原の台地に上がった所で橋の方を振り返ると、冒頭のパノラマ写真のような景色が見え、橋の先に城山がこんもり盛り上がっているのが見えた。

  庭先に梅の花が咲き、夏蜜柑が実っている向原の集落の中を歩いて国道に出た所のすぐ右手に久保沢バス停があったのだが、それに気付かなかったため左折し、津久井湖の方に向かって歩いた。
浄水場の前を通り過ぎたところにあった谷ヶ原のバス停で時刻表を見ると橋本行きのバスは1時間に8本の便があることが分かった。
僅か数分待っただけで来たバスに乗り、早い時間に橋本に戻り、駅前でラーメンを食べたところまでは至って順調だったのだが、店をでたところでテルモスを2本、バスの中に置き忘れて来たことに気付いた。

  バス会社の案内所に行って三ヶ木へ舞い戻ったテルモスを送り返してくれるよう頼んだがそれが戻ってくるまで待ち時間が長い。
帰りの途中に立ち寄る積りだった町田のDOSVパラダイスまで往復し、次の自作パソコンに必要な500W 電源ユニットを調達した。
小さな山のミニハイクだったのでごく短時間で終了したが、不注意で忘れ物をしたため右往左往して午後の時間を費やし、夕方になってようやく家に帰りついた。
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☆おわりに
   分県ガイド神奈川シリーズではもうひとつ相模湖の嵐山が登っていないような気がする。
物々しい準備は要らない程度の小山だから天気の良い日を選んで出かけようと思っている。