松田山と頭高山・渋沢丘陵から震生湖(2009.11.9)


☆期日/天気/山行形式: 2009年11月9日 晴のち曇 単独低山歩き
☆地形図(2万5千分1): 山北(東京16号-4)、秦野(東京16号-2)
☆まえがき
    1年前、高松山から松田山を通って松田駅に下山しようとしたところ、松田山の入口でルートが分らなくなり、山中を右往左往した。
仕方なく寄にエスケープしたのだが、地形図に記載されている破線路がほとんど廃道の状態になっていてあちこちが崩壊し、かなりしごかれて下山した。
  この時の道迷いの状況は事後に GPS トラックをチェックしておおよその推測ができたのだが、途中で引き返した道の先がどうなっているのか、道標などの目印はあるのかどうか、気にかかっていた。

  秋の行事続きの隙間の一日の晴れ間を利用して "実態の解明" に出かけてみた。
ただそれだけでは物足りないかも、と思ったので午後は隣の渋沢駅から頭高(ヅッコウ)山に登り、さらに、渋沢丘陵ハイキングルートをトレースして震生湖から秦野駅へ歩いてみることにした。

☆行動時間
    宮崎台[6:38]=中央林間=相模大野=[8:06]新松田[8:10]=(富士急湘南バス)=[8:20]松田山入口(8:25)-小休止(8:45/55)-最明寺史跡公園(9:25/40)-変則十字路(10:03)-前回迷った所(10:11)-高松の十字路(10:20)-高松分校前(10:23)-(11:20)高松山入口バス停[11:29]=(富士急湘南バス)=[11:40]新松田[11:46]=(小田急)=[11:52]渋沢(12:55)-道標の立つ三又路(13:00)-矢倉沢往還の道標/浄水場の角(13:17)-泉蔵寺先の角(13:31)-頭高山入口(13:38)-頭高山(14:05/20)-渋沢丘陵入口(14:35)-祈りの丘(14:41)-渋沢分岐(15:05)-栃窪(15:25)-震生湖(16:00/15)-白笹稲荷入口(16:41)-(17:00)秦野駅[17:06]=(小田急)=相模大野=中央林間=[18:22]宮崎台

☆概況
    本来なら松田山の東側から山に上がって、前回計画したルートの末端から逆向きにトレースするのが筋だったが山上にあるゴルフコースの脇を長く歩くことになるのが嬉しくなかったので、西寄りの松田山入口から取り付いてショートカットすることにした。
  新松田駅前から山北・西丹沢方面行きのバスで10分ほどの松田山入口まで行った。
国道を横切り、東名高速の下のトンネルでくぐると、左のように最明寺の歴史を記した看板が立っていた。

  人家の背後のみかん畑の間を進んで行くと先の方に松田山が見えてきた。

  昔、山上にあった寺に物資を運んでいた馬の母子の伝説が伝わる物言い坂のあたりまで登ると徐々に展望が開け、箱根山や富士山が見えてきた。
松田山 物言い坂上の展望    (クリックすると拡大します)
  1時間ほどで松田山の肩にある最明寺史跡公園に着いた。
思い掛けない山中の別天地で、美しい場所だった。
松田山肩 最明寺遺跡公園    (クリックすると拡大します)
  最明寺跡から高松へは随所に道標があった。
一箇所変則的な4差路があって進路が紛らわしかった。(左)
地形図と睨めっこをした結果、左に分かれているふた筋の道には入らず直進した。
これは正解で、坂を下ってゆくとすぐ、右前方に高松の集落が見えてきた。
  前回迷ったのは、道が曲がりながら沢窪を渡っている所で尺里に行く踏跡が分岐しているのだが、その角の立ち木に取り付けてあった "最明寺跡" への道標がなくなり、"尺里" への道標のみが文字が薄れて読めない状態になっていたのに惑わされたからだった。
  今は道標が修復されているから高松の方から来ても、何も問題なく最明寺跡へ行ける。
道迷いが予想通りで原因の究明もできたので満足し、ノンビリ景色を楽しみながら尺里に下り、高松山入口からバスに乗って新松田に戻った。

  昼どきになっていたので蕎麦でも食べたいなぁ、と思ったが良さそうな所が見当たらなかったので電車で渋沢に移動した。
こちらにも蕎麦屋は見つからないのでしかたなく、駅の北側のうどん屋で代用した。
讃岐うどんよりしっかりした麺で、これはそれなりに美味しかった。

  渋沢駅から頭高山へのルートは大部分が住宅街の中になっているのと、道が不自然な曲がり方をしている所が2箇所あってやや紛らわしかった。
ただ、要所に道標が立っているのでそれらを見落とさないよう、注意していれば問題ない。
頭高山肩 桜林越しの西丹沢    (クリックすると拡大します)
  頭高山は頂上直下に周回路がある。
それを右手に進んで山の西側へ回り込んだあと頂上に向かった。

  落ち着いた雰囲気の漂う穏やかな平頂で東屋があり、その横に矢倉沢往還が賑わった頃の歴史を記した看板が立っていた。


  頂上の東側に下り、鞍部を渡った所に左下の写真のような分岐があり、渋沢丘陵ルートの入口を示す道標が立っている。
  渋沢丘陵のハイキングルートは随所で表丹沢の山並みを眺めながら歩く、展望ウオーク路だった。
山畑や果樹園が散在している里山で、農道が錯綜しているが要所に道標があるのでそれにしたがって歩けばよかった。
  震生湖は関東大震災のときに崩れた土砂で谷が堰き止められてできた湖で、湖畔に寺田虎彦の句碑がある。
  ただ、ひと山登ったあとの年寄りがチョッと立ち寄って歩くには少々長すぎた。
震生湖から秦野駅までの最後の部分は、夕闇迫る中、老体に鞭打って歩き続けることとなった。
たそがれ近くの丹沢連峰    (クリックすると拡大します)
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☆おわりに
    歳相応に盛り蕎麦でも食べればよい所を、若者に張り合って "半チャーハンラーメンセット" を食べてしまったような形の山行になってかなり疲れた。
しかし、道迷いの原因が究明でき、展望の散策ルートも歩け、足腰も十分以上に鍛えられたので、それなりに満足した。

  松田山最明寺史跡、頭高山、さらに渋沢丘陵はそれぞれ、天気の良い日の軽い半日ハイクの対象としてちょうど良いかも、と思った。

ルートの詳しい状況をチェックしたい向きは下の GPS トラックつきスライドショーを参照されたい。




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