建長寺-大平山-天園-瑞泉寺 (MML オフミ 2006.1.15)


☆期日/山行形式:
2006.1.15  MML新年ハイク、参加7名

☆地形図(2万5千分1): 戸塚(東京8号-4)、鎌倉(横須賀5号-3)

☆まえがき
    長年のメル友仲間、山登りメーリングリストの新年オフミハイクに参加した。
ルートは正月に相応しく、鎌倉アルプス。
年末から年初に掛けて、数次のメールのやり取りで、リーダ役、食当、そして行程の細部までがスラスラと決まったのは、さすが山慣れたメンバーだと思った。



鎌倉アルプス 大平山肩の広場での宴会(リーダ役福島@横浜さん撮影)

☆行動記録とルートの状況

<タイムレコード>

    宮崎台[8:36]=[8:44]あざみ野[8:52]=[9:19]横浜[9:25]=[9:50]北鎌倉(10:00)-建長寺-半僧坊(10:36)-勝上嶮-大平山(11:20/13:45)-天園/六国峠-瑞泉寺(14:35/15:08)-鎌倉宮(15:20/30)-鶴岡八幡宮(15:48)-(16:16)鎌倉駅[16:24]=[16:38]戸塚[16:48]=[17:45]あざみ野[17:50]=[18:00]宮崎台

◆ 厳寒ながら安定していた冬型気圧配置が、予定日に狙いを定めたかのように崩れる気配となった。
寒気は緩むが雨が降る、という予報が出て、山の上で宴会なぞできないのでは、とハラハラしていたのだが、いよいよ明日が予定日という差し迫ったタイミングで予想天気図のパターンが良くなった。
天気予報も暖かい雨が降った翌日の好天になると言う嬉しいものに変わった。

  当日の朝、起きてすぐに窓を開け外を見た。
雲ひとつなく晴れ上がり、まるで春が来たかのように暖かい。
ご機嫌で出かける用意をして家を出、電車を乗り継いで集合場所の北鎌倉駅に行った。
  指定された時間に集まったのは、男女各3人ずつ。
一人から急に参加できなくなったという連絡があった。
初めて会った者もいたが名前は以前からお馴染みで始めて会ったような気がしない。
メル友の面白いところだ。
  JRの線路に沿ってしばらく歩くと建長寺の山門に着く。
拝観料300円を払って境内に入ると鎌倉を代表する寺に相応しい堂々とした堂宇が建ち並んでいた。
背後にはこれから登る山が見えている。
  パキスタンから招来した釈迦如来像などを拝観したあと、半増坊への石段を登る。

  半蔵坊に上がるまでの石段がこの日でもっともきつい部分だった。
息が切れ掛かった所で何とか登り上げた。
階段の両側に沢山の天狗の銅像が立っている。
谷底は建長寺の境内で、その先の丘陵の向こうは海。
遠くには富士山がある筈だが、昨日の雨が残していった水分で靄が立ち込めている。(左)

  お堂の右手から山道に入り、もうひと登りすると "縦走路" だ。
暖地性の常緑樹に覆われた稜線に沿って歩いてゆくと頻繁に人とすれ違う。
久し振りの好天の日曜日とあって近在の人達が出てきたらしい。
こちらもいつもと違ってパーティでの行動だ。
話をしながら歩いて行くと、左手に横浜の市街が見え、そのはるか先に雪山が見えた。
ハテどこの山か、と思っていたら "奥多摩ですよ" とリーダ役のF君に言われて納得。
2本目の送電線の下を潜ったあとひと登りで大平山の頂上に上がった。
左脇はゴルフ場のフェンスで、すぐ先にクラブハウス、谷向こうは横浜市最高峰と言われる大丸山の峰続きが連なっている。(下)

  大丸山からランニングで来ていた埼玉からの参加メンバーが合流して7人になった。
頂上の東の広場の隅にシートを広げ、車座になってお店を広げた。(冒頭写真)

  豪華山上新年会のご馳走は、チーズフォンデュとポトフ、久し振りに担ぎ出した無骨い MSR ケロシンストーブが活躍した。

  賑やかに話しながら長ーぃ時間飲み食いを楽しんだあとお店を撤収。
今回最大の話題になっていた横浜最高点の探索に向かった。

  仕事の都合で参加できなかったメンバーが提供した情報では、"横浜市最高地点" は大丸山ではなく、天園の裏手の標石のある所だという。
天園の主に断って茶店の奥にある大根畑まで行って標石を確認した。(左)
天園の主は自信たっぷりに "横浜の最高点は大丸山だよ" と言うし、見たところ、大根より低い所にある標石が横浜最高点だとは、ホントなのかなぁと思った。


  天園のすぐ東にある岩頭はこの日歩いた範囲では最高の展望地点だった。

  鎌倉市街、由比ガ浜から稲村ガ崎あたりが一望。
雲がなければ富士山だって見えただろう。





  瑞泉寺への下降路はしばらく見通しのない杉林や常緑樹林の中を通る。
鎌倉時代の墓跡だといわれる小岩窟が並んでいる所を通り過ぎると間もなく、瑞泉寺の参道に出た。

  この寺は花の寺として有名で、花木の種類が多い。
石段の途中の看板に記された縁起によれば奥秩父の国師岳や乾徳山に出てくる夢窓国師が開基した寺だという。
吉田松陰が身を寄せていた事もあったらしい。

  瑞泉寺から鎌倉宮にまわって参拝したあと、しばらく住宅街の中を歩いて鶴岡八幡宮に行った。

  鎌倉を代表する大神社だ。
正月最後の休日とあって初詣の人たちで大賑わいだった。

  社殿の前から眺めると壇鬘がまっすぐ延びている先に由比ガ浜の海が見えた。
500年以上も昔の人達が立てた都市計画の遺産だ。

  "山屋" グループには不慣れな雑踏に巻き込まれたせいか、パーティがが二つに分かれはぐれてしまったが鎌倉駅で無事再会。

次の機会の再会を約して解散した。


☆おわりに
    たまには旧友と連れ立って出掛けるし、たまたま山中で出遭った俄か友達と一緒に歩く事もあるが、4、5人を越すパーティで歩くのは何年振りだったろうか?
多少気を使うため山との交信が希薄になる面はあるが、ボツリボツリと話しながら歩くのは、なかなか楽しいし、長い休みをしている間も退屈する事がない。

単独の山歩きとパーティでの山歩きは良く似ていながら、実は別物で、それぞれの良さがある、と思った。