港北冨士塚、川和冨士-池辺冨士(2005.1.2)

☆期日/山行形式: 2005.1.2 単独半日散策
☆地形図(1万分1): 青葉台(東京7-4-4)、新横浜(東京7-4-2)
☆まえがき
    山登りのメーリングリストに出た報告の中に横浜市港北区にある三つの冨士塚を回ったと言うのがあった。
そのうち "山田の冨士" だけは、昨年秋の町内会遠足で行っているのだが、あとのふたつ、"川和富士" と "池辺(イコノベ)富士" に関してはその存在さえ知らなかった。
早速、インターネットで情報を集め、手元の1万分1地形図、そのほかの資料を照合して経路を組み立てた。
纏まった行程は、東急田園都市線市が尾駅=夕焼け橋-川和富士見公園-二の丸-池辺富士(と思われる小高地)-葛ヶ谷公園-横浜市営地下鉄センター南駅、と言うことになった。
葛ヶ谷公園は、地形図に、いかにもそれらしい等高線の渦が描かれていて、きっと何かあるに違いないと思われたし、センター南駅への通り道でもあったからだった。

年末は風邪が後を引いたせいで、"インドアモード" のまま家に篭って終わったが、年も変わったし、体調も回復して来たので新年早々の "山歩" としてちょうど良い。

☆行動記録とルートの状況
[川和富士]

    遅めのお昼のあと、ひと休みして家を出た。
市ヶ尾からのバスが正月ダイヤで減便になっていたがタイミングが良かったお蔭でたいして待たずに済んだ。
夕やけ橋には周辺地域の地図看板が立っていたお蔭で "富士見公園" への道筋はすぐに分かった。
年末に降った雪が日陰の路面で凍結していて、気を付けないとスッテンコロリとやりそうだ。
川和冨士

  一段上の道に上がり、並木の遊歩道を進んで行くと木の間になにやら見えてきた。

  公園の縁まで行くと目前に川和富士が聳え立った。

思ったより大きいし、日陰側が雪に覆われていて、なかなか迫力がある(左)。

何人かが頂上に登っているのが見える。


  直登階段を登ったが上部の数段は雪で凍結していて要注意だった。
一応、ビブラムソールの靴を履いて来てはいたのだが、手摺につかまって慎重に登頂。
頂上は直径7−8m ほどの丸い平坦地で、鉄パイプの手摺に囲まれている。

  絶好の展望台だ。
下は西方のパノラマ写真で、住宅地と緑地が斑になっている前景の奥の方に箱根-丹沢連山が並び立ち、その後ろに雪を纏った富士山が顔を出していた。
北の方は、奥多摩から奥武蔵と思われる山連なりだ。

  正月のせいか、結構賑わっている。
犬の散歩できた近所の老人や主婦、お孫さん達と一緒のお婆ちゃん、初詣のついでにでも立ち寄ったのかと思われるグループなど、次々に登ったり降りたりしている。
"下山" は皆が歩いている山腹を半周する螺旋道を下った。
[池辺富士]
    公園北側の道に出て右手に進み、川和小学校の脇から坂を下りた所で突き当たった広い車道に沿って右に行く。
500m  ほど歩いて前方に高架の車道が横切っているのが見えてきた所で、左の台地に上がる。
一帯は植木畑で、前方にごみ焼却場の煙突が立っている。

"池辺の冨士" は焼却場の裏手と聞いていたのでその煙突と、東の方にある "東方公園" と思われる森から大体の見当を定め進む。
もう少しで焼却場の裏の道まで行ってしまいそうな所まで行ったのだが、一向にそれらしい姿が見えて来ない。

  おかしいなぁ、と思いながらちょっと立ち止まり、地図で現在位置を確かめようとしたら、脇から変な雰囲気が伝わってきたので、ヒョイとそちらを見ると、道のすぐ脇にこんもりした高みがあった。

  近寄って見ると道から入った所に鳥居が立っている(左)。

  鉄パイプ製の手摺のある階段道を上がると生垣に囲まれた頂上広場にでた。

  真中に石祠があって、その両脇に小さな鏡餅が供えてある(左)。

  祠を拝み、ここからも富士山が良く見えることを確認して下山ルートに入った。
こちらにも山腹を捲き下る螺旋道がついていて、小ながら川和富士と同じ作りになっている。

  道に下り、ゴミ処理場の方へ向けて進んでゆくと、畑の向こう側に池辺富士が奇麗な姿で盛り上がっていた(左)。





  ゴミ処理場と都筑地区センター・老人福祉センターの間を抜け、広い車道を高架歩道橋で渡った所が葛が谷公園だった。


  雑木の間の歩道を登って頂上に上がると太い角材の腰掛があり、まわりの林床が雪のパッチ模様になっていた(左)。

まだ新しい団地の間の歩道を歩いて市営地下鉄センター南駅付近の新興ショッピングエリヤに出た。
正月で大勢の家族連れや若い人達が出ていて賑わっていた。


☆おわりに
    2時間あまりの短いウオーキングだったが、立派な "富士山" に登れたばかりか、期待を上回る山岳展望が楽しめて、なかなか楽しかった。
"インドアモード" になっていた足腰の筋肉に血液を流し込む事もできた。
インターネットを通じて、この地域は、あちらこちらに緑地が残され、それらを繋ぐ遊歩道が整備されており、手近なウオーキングフィールドとして利用価値が高い事が分かった。
時々出かけてみようと思っている。

  また、横浜市、川崎市の最高地点が何処にあるか、急に気に懸かるようになって来た。
東京都の雲取山を始め、関東甲信越各県の最高点には間違いなく登っている筈なのに住んでいる地元の最高地点に関心がなかったと言うのは不思議だ。

調べてみたら大体の見当が付いたので近日中に出かけてみようと思っている。